預かりボランティアとして迎えた親子猫 情が移って離れがたく、正式に譲ってもらうことに

■里親宅に妊婦猫が!?

凛ちゃん(生後1歳2ヶ月・メス)と天ちゃん(生後7ヶ月・メス)は親子猫だ。個人で保護猫活動をしているボランティアのAさんが里親に猫を渡しに行くと、そこにはお腹の大きな猫がいた。放っておけず、その場で保護してシェルターで出産させた。その猫が凛ちゃんと天ちゃんだった。

■預かりボランティアをしよう

北海道に住むIさんは、2021年5月にお父さんを亡くした。さらに、2022年4月には愛犬を10歳で亡くしたそうだ。不幸が続いて寂しい思いをしていた時、インスタで保護猫を見ていると、Aさんのところで出産した凛ちゃんと子猫の天ちゃんが掲載されていた。

「主人には猫アレルギーがあるのですが、もともと猫好きで、私が落ち込んでいたこともあり、『凛ちゃんと天ちゃんの預かりボランティアをしよう』と言ってくれました」

■親子を迎えよう

6月21日、Iさん宅に凛ちゃんと天ちゃんがやってきた。初日はお産をしたどら焼き型のハウスにこもって出てこなかったが、翌日には部屋の中を探検した。ケージは使わず、一室を猫部屋にした。隣のリビングの扉も開けておくと、中間あたりに座って様子を見ていたそうだ。

母猫の凛ちゃんは全く人馴れしていない。おやつがあればすぐ横まで来てくれるが、全く触れず、人の手を異様に怖がる。

「病気をした時に十分なケアができないので、触れるように訓練をしようか考えています」

凛ちゃんは食いしん坊だが、天ちゃんが割り込んだらすぐに譲ってあげる。天ちゃんは天真爛漫で、高いところにばかり登る。「ダメ」と言われても何度もチャレンジするそうだ。

「ワンコの仏壇に登り、お供えのおやつを盗み食いします。下ろしてもその先からまた登るので、確信犯です」

Iさん夫妻はだんだん愛着が湧いてきて、1ヶ月後の7月22日には、親子を正式譲渡してもらった。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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