注目のヘルプマーク、実は裏面情報が重要  急病人を対処して初めて知ったその理由

病気や障害で援助や配慮を必要としている人が、そのことを周囲に知らせるために携帯しているヘルプマーク。歌手・椎名林檎さんの新アルバム「百薬の長」の特典グッズが「ヘルプマーク」に酷似していたことから図らずも話題になったが、今、SNS上ではそんなヘルプマークの裏面の重要性がSNS上で大きな注目を集めている。

きっかけになったのは夜行さん(@Yakou651)が投稿した

「今話題のヘルプマークの重要性を改めて理解したから知って欲しい。今日の夕方にとある駅で人が倒れてて周りに人だかりが出来てたので、周りの人に『救急車呼びますか?』って聞いたら倒れてる方が『ヘルプマーク見て』と繰り返してて、裏に症状や救急車は呼ばないで欲しいが倒れた場所の係員は呼んで欲しいという旨の内容が書かれていて周りにいた人が落ち着いて対応出来た。ヘルプマークの裏に症状や対処の仕方について書いてあるなんて知らなかったからとても勉強になった。もっと多くの人に知られるべきだと思う」

という体験談。

そう、ヘルプカードは単なる印ではなく、裏面にメモで症状や連絡先を書き込むことができるようになっているのだ。もし体調を崩し、会話が困難な人に対処する場合、これを知っているのと知らないのとでは大きな違いだ。夜行さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「私も持ってる。今は落ち着いてるけど持病で急に意識無くしたり、発作起こしたりとかあるんだよね。後ろにはメモ紙貼ってて緊急連絡先と、かかりつけ医の電話番号書いてる。前、発作で立ってられない時があって、店員さんが緊急連絡先に電話してくれて助かりました。」

「故友人がガン進行した時つけてた。その頃はあまり知名度もないみたいで物珍しい視線が多かったらしいから、本当にキチンとした情報でいい意味で広まって欲しい。」

「メモシールで貼れるようになってるのでこれはツイートはもっと周知されてほしい。」

など数々のコメントが寄せられている。

夜行さんにお話を聞いた。

ーー倒れている方を発見された時のシチュエーションをあらためてお聞かせください。

夜行:横浜駅で改札を出て歩き始めた時、約30m程先に人だかりができ始めていて、その中に倒れている人を発見しました。「救急車は呼んだかな?自分に出来ることは何かないかな?」と思い人だかりへ走っていきました。

ーーヘルプマーク裏面の説明書きをご覧になった際のご感想をあらためてお聞かせください。

夜行:実は、私自身は裏面の説明書きをはっきりと見ておらず、最初に倒れている人に駆けつけたであろう方が裏面を読んで「駅員さんを呼ぼう」と言い出しました。そこで私は、改札の方へ走り、駅員さんを呼びに行きました。駅員さんが駆けつけて対応を始めたのを見たので、私は用事もあったので駅員さんと一緒に対応をしていた方に「あとはよろしくお願いします。」と一声かけてその場を去りました。ヘルプマークの裏面にそんなことが書いてあるのかと思い、フォロワーに知って欲しいなと思い今回ツイートしました。

実は、本当に失礼で申し訳ないのですが、過去にヘルプマークを付けた方が駅で私にしつこく声をかけてきた経験があるので、ヘルプマークを付けている方を見るとどうしても避けてしまいがちでしたが、今回のツイートのリプ欄を見てその気持ちは払拭されました。

ーー先日、椎名林檎さんのグッズがヘルプマークに酷似していることが話題になりました。この騒動についてご意見をお聞かせください。

夜行:製作者はグッズのモチーフにしてよいものと絶対にしてはならないものの区別についてしっかり認識を持って欲しいです。また、事務所の対応が少し遅かったのも残念に思います。

ーー反響へのご感想をお聞かせください。

夜行:フォロワーの方々に知ってもらえたらいいなと軽い気持ちでツイートしたことが、こんなにも多くの人へ広がって驚いています。

◇ ◇

ようやく存在が世間に認知され始めたヘルプマーク。今後、その意義や意味もどんどん広まってほしいものだ。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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