パズルでお片づけ大好きっ子になろう!…苦手意識をなくして、整理収納が得意な子どもと大人を増やしたい

書店の店頭にたいてい並んでいる「片づけ術」や「収納術」といった本。なぜこれほど多くの人が、整理整頓や収納に悩んでいるのだろうか。

片付け習慣は子どものうちからと、兵庫県三田市の女性が片づけの楽しくなるおもちゃパズルを制作、発売する。時短家事・整理収納サービス事業『おうちじかん』代表の野間和美さんだ。

■「片づけ苦手」…原因は子供時代にあり?!

片づけや、収納に悩む人へのアドバイザーとして活躍する野間さん。

「みなさん、整理整頓というと困ったような表情で苦手、と言われます。でも、なぜ苦手なのでしょうか。その原因は、もしかして子ども時代にあるかも知れません」。

子どもの頃、夢中になって遊んでいたのに中断させられたり、「早く片づけなさい!」と親に叱られたりといった経験はないだろうか。また、せっかく片づけたのに「もっとキチンとやりなさい」と叱られたという人もいるかも知れない。

野間さんは片づけとイヤな思い出がセットで記憶に残り、それが大人になっても苦手意識を持ち続ける原因のひとつと考えた。

「そんな悲しいキッカケをなくしたい」と開発したのが、子どもを対象にした、お片づけが楽しくなる知育玩具『おかたづけキッズパズルFor Home』だ。

■片づける力が、子供の将来を助ける力に

野間さんは3年前から、自身でいちから開発した「おかたづけキッズパズル」を使い、親子で学べるおかたづけワークショップを開催してきた。

子どもたちは、服や遊び道具、文房具など身の回りにあるアイテムが描かれたパズルのピースを、アイテムごとに、また色ごとに仕分けて遊ぶ。もし複数の色のアイテムが描かれたピースなら、1つ代表の色を決めて分けても良いし、選べなければ分けられないピースをとして、それだけ別にしても良い。

こうして、片づけの基本となる「探す」「分ける」「選ぶ」「並べる」「まとめる」作業を、80個のパズルピースで再現する。

「これはこっち、それはあっちと、子どもに決めてもらうことが大切です。迷ったら親子で相談。そこでコミュニケーションも生まれますね」。

子どもに「片づけておけば、欲しい時にすぐ見つかる」ことを理解させ、自然に片づけが好きになるよう導くのが、ワークショップの狙いだ。

コロナ禍でワークショップが開けなくなった代わりに、遊び方やその効果を詳しく解説したガイドブックをセットにした『おかたづけキッズパズルFor Home』は、3月1日発売だ。また、三田市のふるさと納税の返礼品としても、同日より取り扱いが始まる。

「片づけ能力は、仕分け力や決断力、そして大人になっても必要な思考力や、自分で考え行動する自立力を磨きます」という野間さん。今は学校の道徳や家庭科の時間に「あとかたづけ」のカリキュラムが組まれる時代だ。子どもと一緒に、親も片づけの基本を学び直せるかも知れない。

(まいどなニュース特約・國松 珠実)

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