野良の母猫が置き去りにした子猫、ひどい猫風邪をひいていたがみるみる元気に、すくすく育つ

時折見かける野良猫が2匹の子猫を産んだ。最初は授乳していたが、ある日、子猫を連れてきたと思ったら、姿を消してしまった。保護すると、1匹はひどい猫風邪をひいていた。どうなることかと思ったが、獣医師に診せて治療すると、みるみるうちに元気になった。

■野良猫が出産、置き去りにされた子猫たち

新潟県に住む森田さんのところに来る野良猫がいた。2013年6月初旬、子猫を産んだようで、2匹の子猫を連れている姿を見かけたという。ごはんをもらっている家に行っているようだった。母猫は森田さんのところに子猫を連れて来て、子猫にお乳を与えてから、どこかに行ってしまった。

「7月初旬、子猫だけおいてどこかに行ってしまったきり、戻ってこなくなったのです」

 森田さんが子猫を保護して、いつも野良猫にえさを与えている人に「猫ちゃん、こんなになっているのですが、どうしましょう」と相談したが、「いや、どうしようって言われてもね・・・」と言われた。その人は、猫が好きでえさを与えているが、不妊手術をしたり、治療したりすることはない人だった。「うちで保護して里親さんを探してもいいですか」と尋ねると、あっさり「いいですよ」と言われたという。

2匹のうち1匹は元気で、長女の同級生の母親が猫を飼いたいと言っていたので譲渡した。

■先住猫、それぞれの反応

森田さんは、まず猫風邪の治療をしようと思い、いつも飼い猫を診てもらっている動物病院に行った。3日間インターフェロンを注射したが、初めて注射した翌日には回復し、1週間も経つとだいぶ元気になった。大きな目がくりくりしていて可愛かった。

「猫風邪がひどくて心配でしたし、可愛かったのでうちで飼うことにしました」

いちばん古株の先住猫のにゃんちゃんは、「また猫を連れてきた!」と不快感をあらわにして、子猫がいないかのようにふるまった。4年前に引き取ったちょたちゃんは、最初は引き気味だったが、まんざらでもないようで、同じ部屋で過ごした。

■元気な猫になれという願い

長女が「神楽(かぐら)ちゃん」と名付けた。銀魂という漫画に出てくる神楽ちゃんという子がいるのだが、よく食べて、元気な明るい子で、その神楽ちゃんにちなんだのだという。神楽ちゃんは、名前にこめられた願い通りよく食べて、すくすく育った。

猫じゃらしが好きだが、ある日、猫じゃらしのひもを誤飲してしまったことがある。森田さんが気づくと、猫じゃらしの持ち手のほうに少しひもが残っていて、先のおもちゃがちぎれていた。慌てて高速を飛ばして動物病院に走り、内視鏡で30㎝くらいのひもを取り出したそうだ。リボンも噛む癖があるので、プレゼントなどについているリボンはすぐに捨てている。猫じゃらしのひもの部分も、てぐすなど、簡単には噛み切れないものにしているという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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