やんちゃで困っていた猫の「優しさ」を引き出すなんて…相棒に迎えた人懐っこい子猫、妹のように甘え上手に

京都府に住む堤さんは、ゆにくんというやんちゃな子猫を飼っていた。初めて飼う猫だった。一緒に暮らすうちに「猫には猫の仲間が必要」と思い立ち、譲渡サイトで見た子猫を譲渡してもらった。なれるまではお互い「なんだこれは!」と拒否した。

■山中にぽつんといた子猫

2019年11月23日、京都府福知山市に山を所有する人が、法事のため山の中にあるお墓にお参りをしていた。どこかから子猫の鳴き声がしたので探してみると、側溝にはまって出られず弱っている子猫を見つけた。このままでは生きられないかもしれないと思い保護した。前日、ご主人が子猫を見かけたのだが、近くに母猫がいなかったので、母猫が戻ってきた時に子猫がいないと心配するかもしれないと案じて、そのままにしておいたという。「私たちしか通ることがない道なので、母猫が戻らなければ動物に食べられてしまったかもしれないと思ったのですが、無事保護できてよかったと思いました」 

生後1カ月くらい。ノミやダニがついていなかったので誰かに捨てられたのかもしれない。子猫はもりもり離乳食を食べた。

■相棒を探す

2019年8月、京都府に住む堤さんはゆにくんという子猫の里親になった。子猫とはいうものの大きな猫で、激しく遊びまわった。時には、びょーんと飛びついてくることもあり、30年ぶりに猫を飼った堤さんはあまりのやんちゃぶりにとまどった。しかし、ゆにくんにも一緒に遊べる仲間が必要なのではないかと思い、ゆにくんの相棒になってくれる猫を探し始めたという。 

11月下旬、譲渡サイトに福知山市で保護された子猫が載っていた。応募すると12月初旬、保護主さんから連絡があった。子猫を保護したのだが、多頭飼いしている犬と猫が子猫を激しく威嚇したので、飼えないと思い里親募集に踏み切ったのだという。

子猫の動画を見せてもらうと、機敏に動いていてやんちゃそうだった。

■兄妹のように仲良く

12月15日、堤さんの長女が京都市内まで子猫を引き取りに行った。体重は700gを切るぐらいだった。 

名前は、まにちゃんにした。まにちゃんは人なつっこい猫で、喉をゴロゴロ鳴らして喜んだ。堤さんは犬を6匹飼っているのだが、さすがに大型犬は怖かったようでシャーっと威嚇したそうだ。

1月8日、動物病院で検査してもらった結果が出て、健康だったので先住猫のゆにくんと会わせた。ゆにくんは、想定外の出来事にまにちゃんを二度見して驚いた。まにちゃんは、顔をひきつらせて怒っていたという。会う時間や回数を少しずつ増やしていくと仲良くなった。

2匹の猫と暮らすことになった堤さん。

「猫を飼うのは子供の時以来なのでとまどうこともありましたが、どんなことがあってもこの子たちと暮らしていくと思って飼いました。ゆにはまにと猫プロレスをする時、力加減をしています。まにが飛びかかってきても上手に絡むんです。まにを迎えてから、ゆにってこんなに優しいんだと思いました」

保護主の一家は、まにちゃんが元気にしているのか心配していたが、大きく成長したまにちゃんの写真を見て喜んでくれているという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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