別居や離婚を選択して「後悔していない人」約9割 特に女性はほぼ後悔せず 経験者100人にアンケート

弁護士相談プラットフォーム「カケコム」を運営する株式会社カケコムは、別居・離婚経験がある男女100人を対象に、「別居、離婚に関するアンケート」を実施し、調査結果を6月9日に公表しました。配偶者と別れたいと考えたとき、別居を選んだ人は51%、離婚を選んだ人は49%とほぼ半々に。一方、別居や離婚といった選択をとったことに後悔した人は13%でした。特に女性は5.8%となっており、同社は「(女性にかんしては)ほぼ後悔していない」ことがうかがえたとしています。また、別居・離婚を選択した理由や、後悔した内容などは男女で異なる傾向があるようです。

■別居と離婚、どちらを選ぶ?

「配偶者と別れたいと考えたとき、別居と離婚どちらを選びましたか?」という質問の回答は約半数ずつに分かれました。なお、男女別で見ると、男性は離婚を選んだ人がやや多く、女性は別居を選んだ人がやや多くなっているといいます。

   ◇   ◇

【別居を選んだ人の意見】

女性が別居を選ぶ意見としては、子供に関連する理由が目立ったそうです。一方で、別居を選んだ男性の理由の中には、復縁をするための前向きな行為として別居を選択したという意見が目立ったといいます。「子供がいるため復縁を望むというよりも、ご自身の気持ちを大切にしている印象」と同社では分析しています。

▽40代女性

まだ子どもが生まれたばかりで自分で自立して生活する自信がなかったのでとりあえず自分の実家に戻ることで別居の道を選びました。

▽40代女性

子供もいたので離婚となると大げさになってしまうため。

▽40代女性

子供がまだ小さかったのでやり直せる可能性は残したかったことと、別居している間に少し時間をかけて頭を整理できると思ったので。

▽30代男性

嫌いになったわけではないため。

▽30代男性

まだお互い好きで復縁できる可能性があったため。

▽20代男性

好きな気持ちは変わらなかったので。

   ◇   ◇

【離婚を選んだ人の意見】

離婚を選んだ女性の意見としては、金銭的な問題やモラハラなど、離婚しなければ自身に被害が及んでしまうような理由が目立ったといいます。一方で、離婚を選んだ男性の意見としては、関係修復ができないからというものが目立ったそうです。同社は「男性は、復縁したいという気持ちがある場合は別居を選び、もう復縁は難しいと判断した場合は離婚を選ぶという傾向があるようです」と説明しています。

▽30代女性

金銭的な問題だったので、別居では解決されないと判断したため。

▽20代女性

生活費を無断で使われてしまうことが多かったため、これ以上一緒にいても自分が生活できなくなってしまうと考えたため。

▽30代女性

別居の後、離婚しました。モラハラを受けており、心身ともに疲弊し友人や親からの助言もうけたため、離婚に踏み切りました。

▽20代女性

夫からの暴力が酷くて、別居してもまた会ったときに暴力を振るわれる可能性があると感じたため。

▽40代男性

別居して距離を置くことで、冷静な考え方になれる可能性もあります。しかし、夫婦関係が崩壊して会話もない状態でしたので、修復のチャンスはないと考えて離婚しました。

▽40代男性

別居しても関係が修復できるとは考えられなかった。あときっちりとけじめをつけたかった。

▽30代男性

もし、やり直せる余地があると判断すれば、別居を選んでいたと思いますが、その時点で、やり直せる余地は無いと判断したので、離婚を選択しました。

■実際に別居や離婚をした人は後悔していないのか

別居、あるいは離婚をして「後悔した」と答えた人は13%に留まり、「後悔していない」と回答した人が87%と圧倒的に多い結果となりました。男女別では、「後悔した」と回答した男性が20.8%、女性が5.8%と、男性の方が後悔する傾向にあります。

   ◇   ◇

【「後悔した」と回答した人】

女性の中では、別居や離婚で子供に会えない状況になった方の意見が目立ったといいます。生活面での現実的な問題をあげている人もいました。一方、男性の中では、別居や離婚をした段階で「相手の良さに気づいたから」という意見や、「もっと話し合えばよかった」という意見が目立ったそうです。夫婦関係に良い影響が出ることを期待して別居をしていた男性の中には、期待とは逆の方向に行ってしまったことを後悔していたとする人もいました。

▽40代女性(離婚を選択)

もっと自由に子供と会えるようにしておけばよかったです。

▽30代女性(別居を選択)

子供と会えないのが一番辛い。

▽30代女性(別居を選択)

お金がなくなってしまった。

▽30代男性の回答(別居を選択)

別居をして離れ離れになることで、ようやく相手の良さに気づいたから

▽50代男性の回答(離婚を選択)

やっぱり、パートナーが良かったと後悔した。努力して、7年後に元に戻りました。

▽40代男性の回答(離婚を選択)

もう少し話し合いをすればわかりあえたかなと思います。

▽30代男性(別居を選択)

さらに心が離れてしまい、離婚までそう遠くはなさそうです。

   ◇   ◇

【「後悔していない」と回答した人】

男性も女性も、別居を選択していて「後悔していない」と回答した方は、「別居したことで夫婦関係を見つめ直すことができた」「関係が良好になった」という意見が目立ったそうです。ただし、子供がいる場合は、別居や離婚の選択自体に後悔はなくとも、子供に対する罪悪感が残ったという人もいました。

▽30代女性(別居を選択)

後悔はしていません。結果的にお互い冷静になれて真剣に話し合うことができました。関係は良好になりました。

▽20代女性(別居を選択)

初めて大きな諍いになり、1週間ほど口を聞きませんでした。話し合えば食い違うような感覚です。あのまま一緒にいたらきっと精神的におかしくなっていたし、離婚になっていたのではないかと思うので、今の方法をとって良かったと思っています。

▽40代男性(別居を選択)

お互いを見つめなおせたので別居は良かった。

▽30代男性(別居を選択)

お互い頭を冷やす時間を作れた。

▽40代女性(別居を選択)

後悔してはいませんが、別居の期間は子供にいろいろ心配させてしまったようなので、可哀想だったなぁと思っています。

▽30代女性(離婚を選択)

私自身は後悔は全くしていないが、離婚当時3歳になったばかりの子供がいたので、年齢が上がるにつれ保育園行事や出かけ先で親子連れを見た時、父親がいないことに子供自身がどう思っているかを考えると、もっと私は頑張れたんじゃないかと思ってしまうことはある。

▽30代男性(離婚を選択)

離婚については親権も私が持てましたし、元嫁の都合のよいふうにはさせなかったため。後悔はしていません。間に弁護士を挟み徹底的にケジメをつけたのでよかったです。しかし、子供は悲しんでいると思います。離婚に至るしかなかったこと・経緯を後悔しています。

   ◇   ◇

同社では新型コロナウイルスによる生活の変化で夫婦間のDVが増えていることなどをあげ、「夫婦間で金銭的な問題があったり、DVやモラハラ等の自身に被害が及ぶ行為を受けている場合、一度距離を置いてお互いを見つめ直したい場合は、別居や離婚に踏み切ることが重要といえるでしょう」としています。

一方で、アンケートの回答にあらわれた傾向などをふまえ「別居や離婚をして後悔しないためには、女性の場合は別居時や離婚時に子供の親権についてしっかり話し合うこと、男性の場合は相手との話し合いを放棄せず、気が済むまで話し合ったり、相手の良い点を思い出してみるなどすることが重要といえるかもしれません」としています。

出典:カケコム「別居と離婚はどちらが得?実際の体験談を交えて後悔しない選択方法を解説」

https://www.kakekomu.com/media/22984/

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