ルービックキューブで作る「バカ殿」 世界的マジシャンが本気を出したピクセルアート

 新型コロナウイルス感染による肺炎で、3月29日に亡くなったタレント・志村けんさん。故人の顔を、ルービックキューブを使ったピクセルアートで表現した人がいる。ルービックキューブを自在に操る世界的マジシャン、Takamiz Usuiこと碓氷貴光さんだ。マジック界のオリンピック「FISM」の日本代表にもなった彼が、なぜこのようなアートに挑戦するのだろうか。

 志村さんを作るために使ったルービックキューブは約500個。設計図も作らず、写真のみを参考に34時間で仕上げた。6色という制約の中で描き切る苦労はあるが「キューブが多すぎると難易度が低くなり、少ないと表現の幅が狭まる。500個は、難易度を保ちつつ表現豊かなアートに仕上げる絶妙なラインです。それを楽しみながら作っています」。YouTubeに配信されている動画は「謹んでご冥福をお祈りいたします」の字幕で始まり、早送りされた制作の過程が2分47分で見られるようになっている。最後には「常にお笑いのトップを走り続けずーっと楽しませてくださりありがとうございました! RIP」の感謝の字幕が掲載されている。

 『8時だヨ!全員集合』の全盛期、小学生だった碓氷さんは特に志村さんが好きだった。よくTVに向って「志村、うしろうしろ!」と叫んだり、髭ダンスをしながらミカンを投げるのを真似て、親に怒られたなど思い出は尽きない。テーマに志村さんを選んだのは自然なことだった。そして「志村けんといえばバカ殿。変なおじさんや普段の志村さんのデザインも考えましたが、天国でもコメディアンとして笑わせて欲しい。だったら一番インパクトがある、バカ殿で表現しようと思いました」。

 以前からピクセルアートをやってみたかったという碓氷さん。今回の新型コロナウイルスの影響で、予定していたロシアやカナダ、米国のニューヨークやアトランタでのマジックショーがキャンセルになり、まとまった時間が取れてしまった。それを利用して有名人のアート制作にとりかかったというわけだ。いかりや長介さんや福山雅治さん、そして「以前、似てるといわれたことがある」という嵐の二宮和也さんを作ってTwitterに上げたところ、ぜひ他のメンバーもとの声がきた。それを機にリクエストに応じた制作にも挑戦。工夫を重ねるうち、「自分の中の引き出しが増え腕が上がった」そう。ピンチをチャンスに変えて、現在は毎日1点、制作したピクセルアートをYouTubeチャンネル『ルービックキュー部』やTwitterにアップしている。

 さらに最近は、星野源さんの『うちで踊ろう』でギターを弾くアートも制作。「今はコロナの影響で外出できない人も多いと思います。動画で、少しでも楽しんでもらえれば幸いです。落ち着いたらマジックショーも再開しますし、ピクセルアートを主にしたイベントも仕掛けていくので、ご贔屓にお願いいたします!」。

(まいどなニュース特約・國松 珠実)

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