賭けない麻雀が女性に人気~米倉涼子の影響も!“もぐもぐタイム”に女子会、脳トレ

 ゲームとしてのマージャンが女性に浸透している。「賭けない、飲まない、吸わない」を掲げる「健康マージャン」の教室では若い女性が純粋に競技性を楽しみ、休憩時間には「もぐもぐタイム」も!そんな“雀(ジャン)ガール”がいる一方、別の流派である「スポーツ麻雀」が行われている雀荘では高齢者が卓を囲む。「お金、酒、タバコ」から脱した、マージャンの新たな在り方を追った。

 東京・銀座のビル内にある女性限定の「銀座健康マージャン教室」。昨年7月にオープン。運営会社の高橋秀文社長は「当初、来られる人は高齢の専業主婦というイメージでしたが、意外や意外、若いOLさんが多かった。聞くと、女性の間ではやっていると。『携帯ゲームでやってみたら、人とやりたくなった』とか『女優の米倉涼子さんが毎週ドラマでやっていたから』と話す20代の方もおられました」と明かす。

 「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)。米倉がマージャンに興じるシーンに触発された若い女性たちにとっては、知的でかっこいい大人のゲームなのだ。

 5時間のレッスン中には休憩もある。脳を使うと甘い物が欲しくなる。提供された菓子などを食べて談笑。頭脳戦を展開するカーリング女子「そだねージャパン」にも通じる“もぐもぐタイム”だ。「こちらに来れば新しい仲間や友だちができるかなと思って」と20代女性。さらに30~70代と世代も幅広い。その光景はさながらマージャン女子会だった。

 高橋社長は「マージャンにお金を賭けるという意識がそもそも彼女たちにはないのです」と指摘。一般社団法人「日本健康麻将協会」では「国際交流や世代間交流のツール」としてとらえている。

 千葉県のJR津田沼駅近くにある雀荘「千草」を訪ねた。一般社団法人「日本スポーツ麻雀協会」の本部でもある。「賭けない、飲まない、吸わない」という規約はないが、それらは「当然のマナー」としてとらえる。

 80代くらいの女性4人が卓を囲んでいた。その中の1人、小形芳子さんは「(千葉市の)稲毛から毎週通っています」という83歳。「娘の家で孫らと家族マージャンをやってきましたけど、孫が巣立ってやらなくなった」というブランクを経て参加。「毎週ワクワク。これが今一番楽しい。生きがいだわよ、ほんとに」と笑った。

 村上泰憲理事長は「何月何日にと約束日をもうけ、交通機関を乗り継いで来られることがいい。目的を持って動き、考えることが長寿にもつながるのでは」と説明。ボケ防止の脳トレや仲間作りというマージャンの付加価値が、高齢化社会を生き抜くヒントになりそうだ。(デイリースポーツ・北村泰介)

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