カズがピッチに戻ってきた!JFL最年長出場記録更新 子供たちに笑顔で“ゴール宣言”も

 後半、果敢に攻める三浦(中央)=撮影・北村雅宏
 チームが勝利を収め、サポーターの声援に応える
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 「JFL、鈴鹿2-0三重」(4日、四日市市中央陸上競技場)

 鈴鹿ポイントゲッターズの元日本代表FW三浦知良(55)が後半36分から途中出場し、右太ももの負傷から112日ぶりにピッチに立った。自身の持つJFL最年長出場記録を55歳190日に更新。試合後は負傷を再発していたことを明かし、「早くピッチに立ちたいと思っていた」と実戦復帰の喜びに浸った。試合は鈴鹿が2-0で“三重ダービー”を制した。

 キングがピッチに帰還した。2-0の後半36分、4054人の大きな拍手に包まれて、カズが白いスパイクで芝生を踏んだ。1トップに入った背番号11はシュートこそ打てず無得点に終わったが、最前線から献身的な守備で試合を締めくくる役割を担った。「早くピッチに立ちたいと思っていた。勝利を一緒に味わえる瞬間が最高」と感慨に浸った。

 5月15日のホンダFC戦で右太ももを負傷。当初は6月15日のクリアソン新宿戦で復帰予定だったというが、負傷を再発させていたことを明かした。復帰が遠のいたことで「ガクッとした」と振り返ったが、「早く治りたい一心だった」と懸命にリハビリに励んだ。55歳という年齢を鑑みれば、復帰は決して容易なことではない。兄の泰年監督も「すごい努力があったと思う」と敬意を表した。

 最年長得点記録更新の期待も膨らむ。試合後の子供たちとの触れ合いでは「カズダンス」をせがまれ、「ゴールしないとやっちゃいけない。ゴールを決めるので、ぜひ見に来てください」と笑顔で“ゴール宣言”した。

 カズの復帰を祝うように、チームは三重ダービーを制して8位に浮上した。「少しずつ(出場)時間を延ばしていければ」。今後の展望を語るカズの表情は、ピッチに立てるという幸福に満ちていた。

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