プロ転向の東京五輪代表・森脇唯人「恰好つけすぎた」「楽しみすぎて空回り」デビュー戦3-0判定勝利も反省「世界王者が目標」
「ボクシング・8回戦」(19日、大田区総合体育館)
21年東京五輪ミドル級代表の森脇唯人(28)=ワールドスポーツ=がプロデビュー戦として76・2キロ契約の8回戦を行い、韓国ミドル級王者ベク・ハソ(34)=モンゴル=に3-0(77-74、78-73、79-72)で判定勝ちした。
プロのリングに立った森脇は試合開始直後、いきなり大振りの右フックで沸かせると、ボディーやフックなどを繰り出し、スピードで圧倒して主導権を握った。3回には鋭い左のカウンターでダウンを奪取。以降も手数では上回ったものの、タフな相手を攻めあぐねる場面もあり、終盤には被弾してぐらつく場面もあった。
プロ初戦で白星デビューを飾った森脇だが、「課題ばかり」と反省しきり。「僕は好戦的なスタイルを掲げているので、倒しにいき過ぎて、狙いすぎた。なんか恰好つけすぎた部分があったのが課題。8ラウンドあるし、もうちょっと冷静に考えないと。ずっと五輪ボクシングをやってきて、プロの舞台にやってきて新人のノリを楽しみながらやっていたので、またこれから(戦い方を)考えていきたい。プロのリングで楽しむことを意識していたが、楽しみすぎて空回りした」と頭をかいた。
今後はすぐに米国合宿に出発する。「(デビュー戦で)結果は勝ったのでホッとしているが、プロでやると決めて、世界王者になるのがここに来た理由でもあるし、目標でもあるので、そこに向けてやっていく。もっと頑張りたい」と決意を込めた。
◆森脇唯人(もりわき・ゆいと)1996年8月8日、東京都足立区出身。高校からボクシングを始め、法大、自衛隊と進んだ。全日本選手権は5連覇を達成。21年東京五輪にはミドル級(75キロ)日本代表として出場した。アマチュア戦績は92勝26敗。25年5月にプロA級テストに合格。188センチ。


