高山勝成 2年ぶり再起戦で3-0判定勝ち 不惑の再スタート「思い出づくりじゃない」

 約2年ぶりの試合で勝利した高山勝成(左)
 約2年ぶりの試合で勝利した高山勝成(右)
 約2年ぶりの試合で勝利した高山勝成(左)
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 「ボクシング・8回戦」(11日、KBS京都ホール)

 ミニマム級の元世界主要4団体制覇王者、高山勝成(40)=石田=が約2年ぶりの再起戦に臨み、元フィリピン・ミニマム級王者で同ライトフライ級3位のジョエル・リノ(28)に3-0判定勝ち。6回に相手の右ストレートでロープに倒れ込むダウンを喫したが、多彩なジャブと右カウンターなどでポイントを重ね、ジャッジ1人が1ポイント、2人が3ポイント差で勝利した。

 21年5月8日に2階級制覇をかけてWBO世界ライトフライ級王者エルウィン・ソト(メキシコ)に米国で挑戦し、9回TKOで敗れて以来の試合。20年12月以来、2年半ぶりの白星を手に「まだ満たされていない。思い出づくりで復帰したわけではない。もう一度世界王座を奪取したい」と2階級制覇へ向けて意気込んだ。

 不惑の再スタートを前に、アクシデントに見舞われていたことも明かした。1週間前の最終スパーリングで右肘内側を痛め、「使えるようになったのは3日前。じん帯の挫傷のような感じだった」と中出博啓トレーナー。この日も右腕はまだ赤黒く変色しており、左ジャブの多用は苦肉の策だった。ジャブに合わせられた右でダウンした高山は「今後はこういうこともある。ダウンしたイメージもしていけないといけないのでいい経験になった」と、1階級上での戦いへ前向きに捉えた。

 先月、40歳を迎えた。2年のブランクをへた再起戦では「勝ってもできが悪ければ、引退しなければならないと思っていた」と振り返った高山。今回はロードワークを封印、接近戦を避けるなど、疲労やダメージの蓄積に配慮した。

 陣営は9月の次戦をにらみ、年内の世界ランキング入りを目指す。元4団体制覇王者は、「トレーニング、休養、食事、ケアをしっかりすれば戦える」と足元を見据えながら前進していく。

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