井上尚弥「叩きのめす」 カシメロの中指立て挑発に怒り 年内にドネアかカシメロ戦調整

 「ボクシング・WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(14日、カーソン)

 4団体統一を目指すWBAスーパー・IBF統一世界バンタム級王者の井上尚弥(28)=大橋=が15日、WBO世界バンタム級タイトルマッチを生中継したWOWOW「エキサイトマッチSP」に出演。WBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロが同級4位ギジェルモ・リゴンドー(40)の挑戦を2-1の判定で退けた後、井上に対して挑発的なポーズを見せたことに怒りをあらわにし、「いち早くカシメロとやりたい」と熱望した。

 注目の一戦は強打者カシメロのプレッシャーを、卓越した防御技術を持つリゴンドーが、大ブーイングを浴びながらも回避し続ける展開に終始。当たったパンチはカシメロ47発、リゴンドー44発と盛り上がりを欠き、手数で上回ったカシメロに軍配が上がった。

 リゴンドーはこの試合に出場したことで剥奪されたがWBA正規王者だった。他団体の王者には尚弥とWBCのノニト・ドネア(フィリピン)が君臨する。今後について問われたカシメロは指を3本立て、「リゴンドー終わり」と薬指、「次はドネア」と人さし指を折り曲げ、「最後は井上」と、残った中指をカメラに向けて挑発した。

 これまでのカシメロの挑発は受け流してきた尚弥だったが、これには怒りをあらわ。にこやかだった表情を引き締め、「ああいう態度をされたら自分が叩きのめしたいなと、心の底から思いました」と闘志を燃やした。次戦は「ドネアと交渉中」と話しながらも、「いち早くカシメロとやりたい。問答無用で倒します」と熱望した。

 また、試合後のWOWOWのインタビューでは、カシメロとの戦い方を問われ「倒されるかも分からないし、こちらが倒すかもしれないし。それは戦ってみないと分からない」と仮の話ながら倒されることを口にしたことには、「それだけ迎え撃つ準備ができている、逃げないよということです」と強調。改めて次戦に言及し、「相手に関してはドネアかカシメロで、年内の対戦で交渉中というところです。場所は日本かアメリカになりそうです」と語った。

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