亀田和毅、涙の2階級制覇「親父ありがとう」 世界初!3兄弟達成

 「ボクシング・WBC世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦」(12日、後楽園ホール)

 元世界王者でWBC世界スーパーバンタム級2位の亀田和毅(27)=協栄=が同級1位のアビゲイル・メディナ(30)=スペイン=を3-0の判定で破り、世界2階級制覇を果たした。亀田は「亀田3兄弟」の三男で2013年にWBO世界バンタム級王座を獲得。3階級制覇の長男・興毅、2階級制覇の二男・大毅(ともに引退)に続き、世界初の3兄弟複数階級制覇を達成した。

 雌伏の時を乗り越えて、亀田家がついに大復活を果たした。亀田家3年半ぶりのベルトで世界初の3兄弟複数階級制覇。和毅は客席から声援を送った父・史郎氏に「すべて親父のおかげ。親父、ありがとう」と涙をこらえながら感謝した。

 戦いは苦しかった。前半は圧力をかけながら素早いジャブを突き刺して圧倒。だが、中盤以降は前に出てきた相手の大振りのパンチをもらう場面が目立った。それでもひるむことなく最後まで攻め続けて判定勝ち。「勇敢ですよ。アイツのおかげで学んだことがいっぱいあった。男ですよ」と、自身を苦しめたメディナを称賛した。

 亀田家の勢いは2013年12月に起きた大毅の“負けても王者”問題で事実上の資格停止となってからは衰える一方だった。海外で活動するも、大毅、興毅は新たな王座を獲得できず引退。15年に世界戦で連敗した和毅は16年10月に協栄ジム移籍が認められて国内復帰したが、3年2カ月もチャンスを待ち続けた。

 興毅氏は「自分の責任でもある。自分に力があれば、和毅はもっと充実した人生を送っていたと思う」と、弟を待たせたことを反省する。その弟が復活の立役者となり、「小さいときから親父とやってきて、世界チャンピオンになることも無理やと言われた。その中で親父を信じてやってきた。亀田家大復活。亀田家、最高ー!!」と絶叫した。

 今後は正規王者レイ・バルガス(メキシコ)との王座統一戦も予想されるが、所属ジムの金平桂一郎会長は「WBCからどういう指令が来るかですね。いろんな情報が錯綜してますから」という。和毅自身は「与えられた試合をやるだけ。今は休みたいです」という。再び世界の舞台に帰ってきた亀田家の逆襲が始まる。

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