井上尚V3 右ストレートで挑戦者沈め圧倒 いざロマゴン戦へ!

 「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(4日、スカイアリーナ座間)

 王者の井上尚弥(23)=大橋=は同級1位のペッチバンボーン・ゴーキャットジム(31)=タイ=を10回KOで下し、3度目の防衛に成功した。今後は3階級を制覇した“軽量級最強”のローマン・ゴンサレス(29)=ニカラグア=との対戦に照準を定めて交渉に入る予定だ。

 鬼の形相でラッシュをかけた。10回、井上尚は左右の連打を次々と相手の顔面に浴びせた。挑戦者の口から2度、3度と血の泡が飛び散った。最後は強烈な右ストレート2発でねじ伏せた。

 相手以上に自分との闘いを強いられる苦しい防衛戦だった。試合2週間前に疲労による腰痛を発症。「何を言っても言い訳になる」という井上尚に代わり、大橋会長が「痛めてからスパーリングができなかった。試合前のミット打ちもいつものパンチじゃなく、判定になると見ていた」と苦戦を覚悟していた。

 それでも1回からジャブで試合をコントロール。面白いように左拳が挑戦者を捕らえ、顔面を赤く腫らした。右ストレートから左右のボディーと畳みかけるが「腰のひねりがきかなかった」。右の拳も「ほんのりと」(井上尚)痛めていた。

 闘争心を失わず左右のボディー、フックで向かって来る相手に4回には左構えにスイッチし、9回は足でほんろう。「ガードが堅いのでどう崩そうかと」と、多彩なテクニックを見せつけた。

 大橋会長は「最後は打ち合わず足を使えば楽に勝てた。そうさせるのがわれわれの仕事だけど、本人がプロ根性で倒しにいった。感動した」と改めて「怪物」の真価を実感。

 今後の路線について大橋会長は試合後のリングで「尚弥と2人で10日にロスで(軽量級最強王者)ローマン・ゴンサレスの試合を視察してきます。対戦の交渉に入りたい」と宣言した。さらに8月31日に河野公平(ワタナベ)を下し、WBA世界スーパーフライ級王座を獲得したルイス・コンセプシオン(パナマ)に「統一戦のオファーを出している」と明かした。

 暮れにコンセプシオン戦、来年にもロマゴン戦-。井上尚の前にビッグマッチのレッドカーペットが敷かれている。

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