「新日本・Ｇ１クライマックス」（２０日、北海きたえーる）

　棚橋弘至（３８）がシングル初対決で飯伏幸太（３３）を下し、白星発進した。棚橋は、飯伏に抱えられたままコーナーにたたきつけられた際、首を痛めながらもハイフライフローで勝利を手にした。

　コールも割れた人気者同士の一戦。飯伏から「神」とあがめられる棚橋は、力を発揮した後輩を称えた。「ハートも強いし、志もある。飯伏がいれば、プロレス界はかなり安泰なのでは」。試合後、歩み寄った際は「またな」と声を掛けた。

　戦前、「飯伏はかっこいい。自分が上回ってるのはキャリアと体重」と自虐的に語っていたが、上回ったものを聞かれ「愛」と即答した。０７年以来の優勝へ向け「最初から飛ばしていく」と宣言した今大会。予告通りの“トップギア”で逸材エースがスタートした。