教壇に立ち、放課後にはマットへ向かう。限られた時間の中で積み重ねた努力は、世界の舞台で一つの輝きになった。支えてくれる人への感謝を胸に、故郷と子どもたちの未来へつなぐ挑戦とは―。

働きながら鍛錬

 1日に閉幕したレスリングの世界選手権で異色の日本代表レスラーが銅メダルに輝いた。女子72キロ級で吉武まひろ(長崎県協会)は長崎県の母校島原高の定時制で体育教師として働きながら鍛錬する。生徒の激励と、努力が実を結び「悔いが残らないように闘える環境をいろんな方がつくってくださった」と周囲に感謝した。

 同県出身の24歳。日体大卒業後は地元で教職の道に進み、特別支援学校を経て今年から母校の教壇に立った。授業の合間に練習し、大型連休には日体大まで足を運ぶ。職場の協力を得て全日本合宿にも参加し、トップ選手として実力を磨く。

レスリングの世界選手権で試合に臨む女子72キロ級の吉武まひろ(右)=アスタナ(共同)
レスリングの世界選手権で試合に臨む女子72キロ級の吉武まひろ(右)=アスタナ(共同)