チアリーディングのジャパンカップ日本選手権は最終日の8月30日、ディビジョン1各部門の決勝が行われ、福岡大学付属大濠高校COOKIESは6位に入った。決勝は219.5点、総合得点332.0(準決勝の50%を加算)。決勝は1人欠けた15人で青マットに立った。その裏では何があったのかー。高校時代に3年連続でジャパンカップ制覇を経験している紀春花記者が演技直後の彼らを取材した。【監修・日本チアリーディング協会】

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車椅子に乗った選手

決勝の150秒が始まった。

男子部員だけだからこその、迫力あるバスケットトス。

しかし向かって左の1基は、回転をかけないストレートで上がった。

タイミングが合わなかったのだろうか。

いや、違う。

青マットの上には15人しかいない。

入退場の道の奥に、ユニフォームを着て車椅子に乗っている選手の姿があった。

トップ兼ミドルの選手がアクシデントに見舞われたのは、本番前最後のウォーミングアップ。

直前の負傷でドクターストップがかかった。

この日のために練習してきた。

それが一瞬にして失われる。

どうしよう、悔しい、大丈夫かな、出れないのか、でも出たい―。

計り知れないほどの想いがそこにはあったと思う。

それでも、彼らはマットに立った。

1人欠けてしまった演技を、残された15人が全力でやり切るために。

福岡大大濠COOKIESの150秒を描く。

◆福岡大大濠男子チアリーディングチーム◆
男子校だった2004年に創部。当時は映画「ウォーターボーイズ」がドラマ化されたことに加え、チアリーディングを題材にした映画やドラマが公開されたこともあり、男子だけのチームが産声を上げた。2012年に男女共学になってからも男性部員だけでメンバーを結成。日本チアリーディング協会に加盟する団体では唯一の男子だけのチーム。6月の九州選手権ではディビジョン1高校部門で総合優勝している。

この記事を書いた人
高校時代3年連続日本一

◆紀春花(きい・はるか)◆
2007年3月22日、大阪生まれ。小学6年生(11歳)からチアを始め、小6から中学時代は強豪の伊豆の国チアリーディングチーム(静岡)に所属。高校から箕面自由学園高チアリーダー部。 中学3年の2021年 ジャパンカップ(JC)ディビジョン1中学の部で 準優勝(伊豆の国)。 高校時代は1年から3年間、JCディビジョン1高校の部で日本一。最終学年では副キャプテンを務めた。 2023年 チアリーディング世界選手権大会の日本代表(西日本地区)。 現在は京都産業大学 体育会本部編集局(京産大アスレチック)所属しアスリートを描いている。