バスケットボール男子の新トップリーグ「Bプレミア」が9月22日に開幕する。各クラブが新シーズンへの準備を進める中、新しい舞台に挑むのは監督や選手ばかりではない。神戸ストークスで7年間、チアリーダーズを務めてきたSAKIは今夏、新しく創設されたポスト「クラブナビゲーター」に就任した。チアという枠を超え、ファンや街とクラブをつなぐ役割。手探りの挑戦が始まった。
歓喜の涙
神戸市の繁華街・三宮から海側へ約1.5キロ。20分ほど歩くと、2025年4月に開業した「GLION ARENA KOBE」が現れる。神戸ストークスの本拠地だ。
新緑の5月、このアリーナでSAKIは涙を流していた。歓喜の涙。神戸はプレーオフの激闘を制してBリーグ2部優勝。Bリーグプレミアへの参入を決めた。ストークス・チアリーダーズ(ストチア)のメンバーとして黒のコスチュームをまとい、「ブースター」と呼ばれるファンを鼓舞していたSAKIも、泣きながら観客と喜びを分かち合った。
「もうプレーオフの期間、ずっと泣いてました。最後のブザーの瞬間は、何が起こったんだろうっていうぐらいで。試合前のアップの時から涙が出てましたから」
ストークスが神戸に移る前の「西宮ストークス」時代からクラブに携わる。地元・宝塚の体育館で試合をしていた頃も覚えている。
「コロナの時とか、ほんとに1000人も入ればいい方だったし、当時はマスクをして声も出せないといった制限もあって。そうなると観客の皆さんとの“距離”も遠ざかってしまうし、どうすればいいんだろうって思うこともありました」
苦難の時代を知り、ともに乗り越えてきた。だからこそ、7000人を超える観客が詰めかけた最新のアリーナで優勝の瞬間に立ち会えたことは格別だった。チアとして最高のステージに立てたことも「ほんとに感動しました」と振り返る。
新たなカテゴリーへ挑戦するクラブとともに、チアとしても最高潮を迎えていた。
一方で、“新たな道”を模索する自分の気持ちにも気づいていた。




