性差の特徴にあった仕事をするのは“差別”ではなく“区別”

 東京医科大の不正入試の問題では、有識者から「女性医師が十分に働けない環境を整えなければ」という意見が出た。一方、女性医師からは医師世界の現況を踏まえ、受験における「フィルターは当たり前」といった声も出てきた。ハイヒール・リンゴは今回の件を踏まえ医師側だけなく、患者側の意識改革もすべきだと提案。さらに性の特徴を無視して“差別”という言葉で片付け、全てを否定しまうことを危惧し、「性差の特性にあった仕事をするのは“差別”ではなく“区別”じゃないでしょうか」と語った。 

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 東京医科大の不正入試の発端は、卒業後の大学の医局では女性医師3人で男性医師1人の働きしかできないから、男子を多く合格させたことでした。私立の医大の入学試験が、系列病院の就職試験化しているというこの実情。これに対し「女性医師が男性同様に働けるよう環境を整えることが大事」という有識者の正論が盛り上がり、私も「なるほど、その通り」だと感じ、女子受験生だけにフィルターをかけるのはおかしいと思いました。

 ところが、現役の女医さんであるコメンテーターの方が、今回の件について「フィルターは当たり前。女子の方が優秀だから、上から取ると女性ばかりで、眼科医と皮膚科医だらけになる。股関節脱臼の重たい人を背負えるかっていったら、女性は無理。外科医になってくれるような男手が現場では必要なんです」とおっしゃった。これを聞いて「なるほど!」と思わずにはいられませんでした。

 現場の声を、それも女性の立場で上げられた。それは私が気づかない、知らないこと。「環境を変えるべき」は正論だけど、現状に即しているわけじゃない。体格や体力的な意味で男女差はある。救急医療や緊急の手術は体力がいるし、妊娠しておなかが大きい時期は手術ができない。

 また環境を整えるためには、我々患者側も意識改革する必要があると思います。例えば医師が働き方改革で、主治医を3~4人の輪番制にするとするでしょ。でも日によって主治医が変わるのは、患者からすれば「主治医は一人でしょう!」と納得できないかもしれない。医師は欠員ができたからといって、他の職種から転職もできないし、補充もすぐには見つからない。だからこそまず現場から声を吸い上げ、実情を把握しないと改善できない問題だと思います。

 男女の性差でいえば、細やかな気配りは女性の方が長けているし、俯瞰(ふかん)的なものの見方は男性の方が優れていることが多いように思います。私自身も検査で若い女性医師が担当になり「大丈夫かな?」と思ったことがあったし、男性の看護師さんだと「ん?」と感じたことが正直ありました。それは“性差別”や“偏見”と言うよりも、その職業に対して“しっくりくる”という言葉の方がより近い。だからまず患者側の意識改善が必要だと思います。

 性の特徴を無視して“差別”という言葉で片付け、全てを否定するのはどうかなと私は思います。もちろんやみくもに女子受験生にフィルターをかけるのは良くない。でも男女それぞれ、その性差の特性にあった仕事をするのは“差別”ではなく“区別”じゃないでしょうか。

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