【にしたん社長の人生相談 お悩みクリニック】「なぜお金持ちになりたいのか」を自分自身に問う
にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。
【相談】お金持ちになりたいと思ってまだなれずの40代男です。デイリーの記事を見て西村さんの幼少期のことを知りました。まさに裸一貫から富を築かれたのですね。よくお金持ちにはお金持ちの悩みがあると言いますが西村さんは今、幸せですか?
【回答】お金持ちになりたいと願いつつ、まだその道半ばにいるとのことですね。デイリーの記事を読んで私の幼少期について知っていただき、そう感じていただけたこと、嬉しく思います。確かに私は裸一貫から事業を立ち上げ、ここまで来ましたが、その過程は決して楽なものではありませんでした。
お金持ちになりたいという目標を持つこと自体は素晴らしいことです。しかし、重要なのは「なぜお金持ちになりたいのか」を自分自身で明確にすることです。ただ単に「お金が欲しい」という気持ちだけでは、目標に向かうエネルギーが続かないものです。私は幼い頃から「お金がないと自由を手に入れることができない」という思いが強くありました。そのため、コツコツと働き、貯めて、投資し、事業を大きくしてきました。
「お金持ちにはお金持ちの悩みがある」とよく言われますが、それは確かにその通りです。事業を持つと、責任の大きさが格段に増します。資金繰りの管理、従業員の生活、新規事業の展開……考えるべきことは尽きません。また、ある程度の資産を持つと、人間関係も変わってきます。誰が本当に信頼できるのか、見極める目も必要になります。
では、それでも私は幸せか?と問われると、私は間違いなく「はい」と答えます。お金を得たから幸せなのではなく、自分で人生を切り開いてきたという実感があるからです。お金そのものが幸せを運んでくるわけではありませんが、お金があることで選択肢が広がるのは確かです。何にお金を使うか、誰のために使うか、その判断をできることこそが、本当の意味での「富」ではないかと思います。
もしあなたが本気でお金持ちになりたいのであれば、「どんな価値を社会に提供できるか」を考えることが大切です。お金は人から流れてくるものなので、誰かにとって価値のあることをすれば、必然的にお金が入ってきます。短期的な利益だけでなく、長期的に積み上げられる事業や投資を意識して行動することが成功の鍵です。
最後に、私のような道を歩まなくても、幸せは人それぞれの形があります。お金を持つことが幸せなのではなく、自分の信じる道を歩めているかどうかが重要なのだと、私は今でも思っています。今ある環境の中で何ができるのか、自分にとっての「豊かさ」は何なのかを考えながら、日々を積み重ねていくことが、結果として理想の人生へとつながるのではないでしょうか。
◆西村誠司(にしむら・せいじ) 1970年生まれ、愛知県出身。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数5万人。