ロッテの沢村 鬼気迫る雄たけびにカメラマンも心が震えた

1点リードの6回に移籍初登板、日本ハム打線を3者連続三振に斬り雄叫びを上げるロッテ・沢村拓一=8日、ZOZOマリン(撮影・開出牧)
日本ハム打線相手に150キロ台のストレートを投げ込むロッテ・沢村拓一=ZOZOマリン(撮影・開出牧)
ユニホームが間に合わず打撃投手の背番号「106」のユニホームで登板したロッテ・沢村拓一=ZOZOマリン(撮影・開出牧)
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 心を震わせる雄たけびだった。交換トレードで巨人から移籍したロッテ・沢村拓一投手(32)である。

 8日、ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ対日本ハム13回戦の6回、1点リードを守るために移籍初登板のマウンドに立った沢村。3者連続三振に斬った瞬間、一塁側に向かって鬼気迫る形相で雄たけびを上げた。スタンドの隅々にまで響き渡るような魂の叫びは、一塁側で撮影していた私の心を震わせた。

 私が“巨人の沢村”を最後に撮影したのは7月25日、ヤクルト戦(神宮)に先発し、4回2失点で降板したマウンドだった。予告先発サンチェスの登板回避の“代役”だった。後日、2軍行きが決まり、さらに3軍へ。150キロ台の剛速球を持ちながら、慢性的な制球難で、1軍復帰は遠のいた。

 その沢村が、新天地パ・リーグのマウンドで水を得た魚のように躍動した。テンポ良く投げ込む姿は別人に見えた。セ・リーグの打者とちがい、“強振”するパ・リーグの打者に対しては力勝負ができる。真っ向勝負なら負けない。150キロ台のストレートとスプリットでねじ伏せた。

 優勝に向かって首位争いするロッテが沢村を獲得した理由が分かった気がした。ユニホームが間に合わず、打撃投手のユニホームで登板した姿は、求められた者の証しである。その期待に応えるために全力で腕を振った。3者連続三振の雄たけびは、ロッテファンの心も震わせたにちがいない。(デイリースポーツ・開出牧)

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