【野球】天然芝、人工芝の特徴と違いとは? NPB12球団中4球団が天然芝球場 両方を本拠地の経験者に聞いた

 昨年エスコンフィールド北海道が誕生し、プロ野球12球団のうち4球団の本拠地が天然芝の球場(甲子園は内野全面土)となっている。変わりゆく球場文化の中で天然芝、人工芝両方を本拠地としたことのある楽天の監督、選手にそれぞれの特徴と違いを聞いた。

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 現役時代ロッテ、楽天でプレーした今江監督は楽天に移籍後、天然芝に苦労した経験を持っていた。人工芝のメリットとしては、イレギュラーバウンドがほとんどないこと。「(打球の)イメージができるので楽でした。天然芝は、神経と頭を使うので疲れます。(雨上がりでなくても気温差などで)ぬれていることもあるし」と語った。

 ここ最近は人工芝も、より天然芝に近づけるため、柔らかいものになっている。指揮官は「体的に疲れは減るけど、ゴムチップが多くて意外にイレギュラーしたり。足を取られたりする」と変化を感じていた。

 同じくロッテから移籍してきた鈴木大は「人工芝は照り返しが強いので、夏場は下からの熱があるし、足の疲れは全然違う」と疲労度に差があるとした。さらに人工芝でも球場ごとに特徴があるといい「京セラドームは難しい。(打球の)跳ね方が強いので、前に行くのか、後ろに引くのか一瞬の判断が問われます」と一概に人工芝だからといって、気が抜けるということでもないようだ。

 また、中日から移籍の阿部も「人工芝の方が体的にはきつい」と疲労度には差があると明かした。それでも「難しさで言うと天然芝ですね。(打球が)どういうふうに跳ねるとか、死ぬとか気は使いますよね」と気を張るのは天然芝。さらに阿部の場合は、本拠地が屋内から屋外に変わったこともあり「雨だったら全然違うし、ドームでは天候に左右されることはなかった」。内、外野両方を守る中での苦労も多いようだ。

 西武から移籍した浅村は「(天然芝は)雨も影響するし、イレギュラーもする。打球が違いますね」と特徴を説明。ただ、「僕はどっちだからといって、疲れは感じない」と人工芝であろうが、天然芝であろうが疲れの感じ方に差はないと話した。

 「体の疲労=人工芝」、「頭、精神的な疲労=天然芝」と感じていることが多い印象。芝生が選手の体力面、プレーに大きく関わっている興味深い話を聞くことができた。(デイリースポーツ・滋野航太)

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