【野球】好調巨人の屋台骨支える「5番・坂本」、岡本和の数字に表れる効果 「想定外」続くチームで2人が「想定内」の活躍

 阿部巨人が好調だ。前カードの広島戦では粘り強さを見せ、全て逆転勝ちで同一カード3連勝。6連勝で貯金を4まで増やし、首位・中日とゲーム差なしの2位につけた。2年連続Bクラスから低迷脱出なるか。現在6連勝中のチームを打で引っ張るのが、主要3部門でリーグトップの4番・岡本和。カギは「5番・坂本」にあると考える。

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 助っ人野手は0。開幕3日前にオドーアが、2軍降格を不服とし帰国した。代役の梶谷は開幕戦で活躍後、今月3日に左膝の違和感で2軍再調整。丸も右太もも裏を痛めて、14日の広島戦でスタメン復帰したばかりだ。

 まだ、ある。開幕ローテに入ったメンデスは不振で再調整、グリフィンは右腹直筋筋損傷で離脱した。さらに勝利の方程式の一角、中川も左膝痛を訴えて抹消。相次ぐ「想定外」の中だが、現在チームは破竹の6連勝中だ。トレードで獲得した高橋礼、復活を期す菅野が2勝。守護神・大勢が4セーブと投手陣の整備が要因に挙がる。そんなチーム内で目立たないが、屋台骨を支えるのが「5番・坂本」の存在だ。

 阿部監督は就任直後から門脇、岡本和、坂本のレギュラー起用を明言。「和真の後を打つ打者が大事だと思う」とし、開幕から一貫して最も信頼を置く坂本に任せてきた。9日のヤクルト戦から続く3番・門脇も4、5番で得点するための手段。「3番に小技をできるヤツを置き、バントさせて和真、勇人で勝負」。想定外が続くチームの中で、絶対的な2人が「想定内」の活躍を見せる。

 効果は岡本和の数字にハッキリと表れている。現在、打率・389、3本塁打、12打点と主要3部門でリーグトップ。本人は「現時点の数字は気にしない。1試合、1試合」と言うが、現在7四球で1試合平均0・5個。チーム関係者も「坂本が後ろにいることで相手投手が、岡本で勝負せざるを得ない場面が多いね」と効果を語った。見えない安心感が、4番のバットをより鋭くさせる。

 5番・坂本の存在価値は結果だけじゃない。6日のDeNA戦。坂本の送球ミスが失点につながった。直後の攻撃で中前打を放ち、三塁進塁後にヘッドスライディングでホーム生還。阿部監督は「ミスしても必死に取り返そうとする姿を、さすがだと思いながら見ていた」とうなると、翌7日の同戦で初回に先制V打となる2点適時打。「若い選手が何かを感じて欲しい」と、生きた教材として相乗効果を期待した。

 14日の広島戦、阿部監督は今季初めて坂本をスタメンから外した。「ケガをされては困る選手。しっかり休養を取りながらね」と説明。勝負どころと読む夏場以降の戦いを見据え、リスク管理にも細心の注意を払う。岡本和の支える安心感に、チーム内で際立つ存在感。「5番・坂本」がチーム浮沈のカギを握っている。(デイリースポーツ・田中政行)

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