【野球】新婚の広島・小園「1日1安打」の誓い 1軍昇格へレベルスイング徹底

 広島の小園海斗内野手(20)が「1日1安打」を目標に掲げ、早期の1軍昇格を誓いに立てた。2軍でスタートしたキャンプではバットを振り込み、守備でも丁寧に捕球を繰り返し、攻守で確実性アップに務めてきた。同期入団の羽月や林、ドラフト6位・矢野(亜大)が1軍でアピール中。悔しさを力に変え前へ進んでいる。

 由宇の日差しを浴びた小園が懸命に白球を追う。1軍昇格を勝ち取るためには存在感を示さなければならない。自らに課したのは毎試合安打。その1本がマツダスタジアムへの道を切り開いていく。

 「最低、1日1本がノルマ。やっていることを継続して結果を残していきたいです」

 2月の日南キャンプでは、1月の自主トレでヤクルト・山田から指導を受けたスイングをレベルにすることを徹底した。「全てが貴重だった」。球の軌道に対し、バットを点でなく線で入れる。レベルスイングを身に付けることで、球を捉える確率のアップを目指した。

 5日の教育リーグ・ソフトバンク戦では左翼線へ先制の2点適時二塁打。翌6日は九回1死二、三塁で左中間を破るサヨナラ打を放った。「しっかりセンターから逆方向を中心に打ちにいくイメージで打てれば」。11~13日の阪神戦でも3試合連続で安打を記録。内外角のコースに逆らわない打撃が光った。

 「悔しいので負けないようにやっていきたい。戦えるところまできていない」。3年目で初めてキャンプを2軍で迎えた。1軍では同期入団の羽月や林が開幕1軍入りへ猛アピール。自身と同じ遊撃のドラフト6位・矢野(亜大)はしぶとい打撃と堅守でアピールを続けている。

 1月には結婚を発表。「より一層頑張らないといけない」とプロとしての自覚をさらに強くした。1年目の19年に58試合に出場しキラリと輝いた。高い能力は誰もが認める。自らの殻を破り結果を残していく意気込みだ。

 相手投手の癖や攻め方などをノートに書き留め、傾向と対策を練っている。打席ではカウントに応じてノーステップにするなど臨機応変に打撃を変えている。「(ライバル選手と)戦えるところまできていない。2軍で結果を残し、食い込んでいけるようにしたい」。小園は真っすぐに前を見つめながら言葉を紡いだ。(デイリースポーツ・市尻達拡)

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