【野球】巨人の将来を背負う大砲候補、和田恋 磨きをかける広角打法

 前半のイースタン・リーグを湧かせたと言えば、日本ハムの清宮幸太郎、巨人・和田恋の2人ではないだろうか。この両者に共通することは規格外の長打力だ。14本塁打(アマチュアとの交流戦は除く)を放つ清宮ばかりが目立っているが、和田も6月15日に1軍初昇格を果たすまで、打率・347、11本塁打。清宮に次ぐリーグ2位の本塁打数を放っている。将来の巨人の大砲候補として期待される逸材は謙虚に自身の打撃に磨きをかけている。

 23日のヤクルト戦、プロ初スタメン出場を果たし、六回に中前へプロ初安打をマークした。昨オフに増量しパワーアップ。力強いスイングから放たれた打球は球足が速く、野手の正面の近くを飛んでも外野へ抜けていく。ファームで残した高打率もなるほどと思わせた。

 清宮同様、広角へ打てる長打力が魅力で、今季は逆方向の右方向への本塁打も増えた。怪物ルーキーとともに楽しみな逸材は、年下の打者であろうと、冷静に相手を見て、良さを客観視し、自身に取り入れようとしているという。

 本塁打王、争いをする清宮に対する意識を聞いてみた。するとこう返ってきた。「僕なんかと比べられるなんて失礼ですよ」と笑って答えたが「いいバッターなので意識はしていないです。ファームで対戦してますけど、飛ばす力だけじゃなく、うまさもあるのでこういう選手がスターになっていくんだなと思いました」。あくまで謙虚。ライバル心はなく、打撃のすごさを冷静に見ている。

 昨年のファームでは、打撃論をお互い、かわしながら切磋琢磨(せっさたくま)してきた1年後輩の岡本がブレークした。4番を務めてあげていることにも「(岡本)和真の活躍は、すごいと思いますよ」と後輩の活躍を素直にたたえ、励みにする。

 プロ初安打を決め、次はプロ初本塁打に期待がかかる。「自分の与えられたチャンスで打っていく気持ちでしかないですよ」。清宮のちょうど半分の高校通算、本塁打数55本の和田は謙虚に話す。今の成長曲線を描けば、巨人の主力として活躍する日もそう遠くないはずだ。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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