【野球】由伸監督が侍・稲葉監督に推薦した2選手への思い

 期待の大きさが言葉になって表れた。巨人の宮崎キャンプ2日目となった2日。高橋由伸監督は、視察のために来訪した侍ジャパンの稲葉篤紀監督と打撃ケージ裏で並んだ。笑顔を交えながらの“会談”。指揮官は東京五輪の指揮を執る指揮官に、昨年度のドラフト1位の吉川尚とドラフト5位の新人・田中俊(日立製作所)の2人を“推薦”した。

 吉川尚は昨秋キャンプから徹底的に鍛え上げてきた有望株で、田中俊の兄は広島でトップバッターを務める田中広輔。ともに今季の正二塁手の候補でもある。田中俊について高橋監督が「全体的にまとまったというか、形も打っている感じもいいかなと思う」と話し、紹介を受けた稲葉監督も「コンパクトに振っていて、兄に似ているなと思った」とうなずいた。

 “推薦”の理由を「たまたま目の前で打っていたからね」と冗談めかした高橋監督。それでも、伝え聞いた2人は敏感に反応した。吉川尚が「野球選手なら誰でもそう(所属チームでも代表でもレギュラーと)思っていること。まずは結果を残していかないと」と表情を引き締めれば、田中俊も「期待に応えられるように勝負できる準備をしたい」。指揮官から名前を挙げられる喜びは誰でも同じ。これから長く続くキャンプへの“活性剤”になったはずだ。

 2人が「たまたま目の前で打っていた」というのは偶然だろう。ただ、指揮官が名前を挙げたのは、決して偶然ではない。昨季BクラスからのV字回復へ、若手の台頭が必要不可欠な今季。2人にとって、この日の出来事が、ブレークの一つのきっかけになることを、指揮官は願っている。(デイリースポーツ・野畑圭司)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

オピニオンD最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス