【野球】楽天・オコエ、2年目の目標はOPS8割 フェニックス・リーグで奮闘中

 気温は10月にして32度。南国・宮崎の真夏のような太陽のもと、楽天・オコエ瑠偉外野手(19)は充実の表情を浮かべていた。みやざきフェニックス・リーグに参加中の背番号9は、「1打席でも多く打席に立ちたい。ガンガン打席に立ちたいです」と実戦漬けの日々を有意義に受け止めていた。

 高卒野手として球団史上初の開幕1軍を手にしたルーキーイヤー。51試合に出場し、打率・185、6打点、1本塁打。「まだまだ課題ばかりです。1軍にいられたからこそ、分かったものもありましたし、何をすれば良いか見えてきた気がします」と振り返った。

 そんなオコエが、来季の目標にしているものがある。OPS(出塁率+長打率)を向上させることだ。「目標は8割」と話し、「自分は打率が高いタイプのバッターではないから、OPSを上げることを目指したい。出塁もそうですし、自分の場合、足を使って長打を稼いだりもできるので」

 俊足が武器の一つで、盗塁に話が及びがちだが、「盗塁は、まず塁に出ないと意味がない。だから数もそんなに気にしたことはない。決めるんだったら成功率10割にしたいとかはありますけど、今は盗塁するんだったら、ヒット1本打ちたい」とオコエ。単打を二塁打にしてしまうストロングポイントを、あくまで打撃で生かし、プレーヤーとしてのスタイルを確立したいと考えている。

 1年目のオコエはOPS・527(出塁率・233+長打率・294)だった。今季、リーグでOPS8割超えを果たしたのは計11人。トップがソフトバンク・柳田の・969だった。以下、ロッテ・角中、西武・浅村、オリックス・糸井、西武・メヒアと、リーグを代表する打者がズラリと並んだ。

 ただ内訳として本塁打が多いメヒア、日本ハム・レアード(OPS7位)らは出塁率3割台前半で長打率が5割台なのに対し、例えば糸井は出塁率・398、長打率・451とバランスが取れている。オコエが目標とする選手に挙げる日本ハム・陽岱鋼は出塁率・3594、長打率・4303でOPS・7897だ。脚力があり比較的プレースタイルが似通っているこの2者を目安としていくことになるだろう。

 オコエの強みの一つが、目指すものに近づくために、自分で考えて練習に取り組むことができることだ。みやざきフェニックス・リーグでは、試合後に行われる練習で、志願して捕手の強化メニューに参加している。「見ていて一番しんどいメニューをやっている。自分から飛び込むことにしました」。ドラフト同期で、静岡高から4位で入団した捕手・堀内とともに、プロテクターとレガースを着けてスクワットなどを敢行。下半身を強化して長打力アップにつなげようとしている。

 2年目の進化へ、具体的な目標を持ち、挑むオコエ。来季、定位置へ殴り込みをかけられるか。(デイリースポーツ・福岡香奈)

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