【野球】コボスタ天然芝化の好影響とは

 楽天が本拠地・コボスタ宮城の改修計画を発表した。左中間席後方に4000平方メートルの広さの公園席を整備し、その中に観覧車を設置するなどスタンドの大改修を行う一方で、グラウンドはパ・リーグの本拠地球場では唯一となる天然芝に生まれ変わる。

 天然芝化は、球団創設当初から三木谷オーナーの悲願だったという。立花球団社長は「球団としても楽天としてもうれしいこと。夢がようやく実現するので、わくわくしてます」と声を弾ませた。寒冷地でも芝がしっかりと生育できるよう、MLBなどでも使用実績のある芝管理システム「サブエアーシステム」を日本の球場では初めて導入。選手に優しいグラウンドへと生まれ変わる。

 今季、楽天は故障者が続出した。要因はさまざまだが、その一つにこれまでの固い人工芝のグラウンドと見る向きは少なくなかった。星野球団副会長も「固すぎる。このグラウンドでプレーするのは選手も大変だよ」と険しい顔で話したこともある。今後は足腰への負担は著しく減り、ベテランの松井稼も「体にいいと思う」と大歓迎だ。

 グラウンドの天然芝化は選手補強にも好影響をもたらしそうだ。現在、獲得に向け交渉中の今江が入団すれば、チームのFA補強は2人目。過去、片岡(巨人)、大引(ヤクルト)らは入団までこぎ着けられなかったが、「天然芝」は交渉での“武器”になる。星野副会長も「パでは他にないわけやからな」と話す。今後、FA戦線における楽天の存在感は高まりそうだ。

 倉敷での秋季キャンプでは、外野の天然芝の部分でノックを行うなど、対策は少しずつ始まっている。2年連続最下位と、暗い話題ばかりだった楽天。「天然芝化で、いい方向に転んでくれれば」と立花社長。ファンにとっては来季以降、グラウンド内外での楽しみが増えることになりそうだ。

(デイリースポーツ・野畑圭司)

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