混合ダブルス渡辺・東野組 思春期のモヤモヤ乗り越え銅「男女ペアなので悩んだ」

 「東京五輪・バドミントン混合ダブルス・決勝トーナメント」(30日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 東京五輪第8日の30日、バドミントン混合ダブルス3位決定戦で、渡辺勇大(24)、東野有紗(24)組=日本ユニシス=が鄧俊文、謝影雪組(香港)を2-0で下して銅メダルを獲得した。この種目では日本勢初のメダル獲得で、渡辺は日本男子として初のメダルを手にした。

 2人は福島・富岡一中時代からペアを組み、18年全英オープンで優勝。19年世界選手権でも3位に輝くなど成長を遂げた。今大会では準決勝で中国ペアに屈したが、3位決定戦では豊富な運動量と息の合ったコンビネーションでストレート勝ちした。

 ともに中学から福島県に移り、ペアを結成。1学年下の渡辺は「福島での生活がなかったら先輩(東野)とは組めていない。この年齢で(ペア)10年は、世界でも少ないと思う」と言い、「先輩だから僕をコントロールできたと思うし、先輩だから僕も一緒にやってこられたと思う」と越境入学で結びついた縁に感謝した。

 また、東野は「男女ペアなので、最初はどういうふうに声をかけたらいいのか悩んだりした」と明かした。しかし「(コーチの)ジェレミーさんが、コミュニケーションをとることは大事だよと教えてくれ、勇大君とコミュニケーションをとるようになってから気持ちがわかるようになった」と思春期のモヤモヤを乗り越えた。

 2011年にはともに東日本大震災を経験し、被災地で中高時代を過ごした2人。東野は、銅メダルを手に「勇大君と組んできてよかった。勇大君が自分のパートナーで居続けるくれてよかった」と話していた。

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