「東京五輪・サッカー女子・１次リーグ、日本１－１カナダ」（２１日、札幌ドーム）

　なでしこジャパンのエースが、敗戦の危機を救った。０－１で迎えた後半３９分、後方からのロングパスに対し飛び出したＦＷ岩渕真奈が、相手ＤＦ２人を振り切って抜け出すと、ノートラップで右インサイドでシュート。狙い澄ました一撃は相手ＧＫの右を抜け、ゴールに吸い込まれた。

　岩渕は試合を終えて「初戦の難しさがある中で、開始５分くらいに（失点して）面食らっちゃったんですけど、なんとか勝ち点１につながるゴールになってよかったです。きょう以上のプレーを２試合目、３試合目でできるように全員で頑張りたい」と話した。

　高倉監督も「あのワンチャンスで決め切ってくれた事は非常に頼もしい。まだこれから。次もいい試合をしたい。一番高いところに向かって行きたいですが１試合１試合精いっぱい戦っていきたいです」と勝負強いエースを称えた。

　国際ランキング１０位のなでしこジャパンが迎えた初戦。同８位で五輪２大会連続銅メダルの難敵カナダとの対戦。前半６分、ＭＦシンクレアに先制ゴールを奪われ、いきなり劣勢に立たされる展開。前半は膠着したまま決定機を作れずに終えた。

　絶好の同点機を逃していたのは後半早々だった。後半３分、ＭＦ長谷川の左サイドからのクロスを、後半から投入されたＦＷ田中がペナルティーエリア内でキープ。そこへ飛び込んできた相手ＧＫと交錯した。田中のファウルの判定だったが、ＶＡＲ判定の末にＧＫのファウルとなり、ＰＫを得ていた。だが、田中のＰＫはＧＫにセーブされていた。

　日本は２４日にカナダより上位の同６位の英国と対戦、２７日に３７位のチリと対戦する。決勝トーナメントには各組上位２チームと、３位チームのうち上位２チームの計８チームが進出できる。