鍵山優真は2位発進も「楽しかった」 トリプルアクセル乱れも団体戦に続き100点超え 首位マリニンと5・09点差 逆襲のフリーへ「プラスにとらえられる部分の方が大きい」

 「ミラノ・コルティナ五輪、フィギュアスケート・男子SP」(10日、ミラノ・アイススケートアリーナ)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、2年北京五輪銀メダルで最終滑走だった鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は103・07点で2位発進となった。世界王者のマリニン(米国)が108・16点で首位発進を決めた。マリニンとの差は5・09点差。

 冒頭の4回転トーループ-3回転トーループを軽やかに決めると、続く4回転サルコーも決めた。しかし、最後のトリプルアクセルでバランスを崩し、団体戦SPのような完璧な内容とはいかなかった。

 開口一番「やっちゃったな~」としつつ、表情は明るく「楽しかったです。父からも『楽しんでやってきておいで』と言われた。アクセルに関しては悔しい部分はありますけど、プラスにとらえられる部分の方が大きかった。団体に続いて100点を超えられたのは収穫」とうなずいた。

 マリニンとは約5点差。逆転での金メダルを狙う。圧倒的な破壊力を持つマリニンのフリーだが「ショートの点数はイリア選手の場合は近くても遠くてもフリーで参考にならない。できることを最大限やろうと」と、全力をぶつける覚悟だ。

 団体戦の表彰式で表彰台の問題によりスケート靴のブレードが傷つき、刃こぼれするアクシデントに見舞われた。研磨経験のある佐藤を指導する日下匡力コーチに修復してもらい、急ピッチで調整し、中1日で勝負の銀盤に立った。

 鍵山、佐藤、三浦のことを父の正和コーチは、鍵山、佐藤、三浦のことを“三羽がらす”と呼ぶ。ノービス時代から関東ブロックで切磋琢磨(せっさたくま)してきた3人は、鍵山にとって大切な存在。「佳生くんは結構明るくて結構おしゃべり。駿は逆に口数が少ない。僕はそのバランス役」と気を許し合う関係だ。

 “三羽がらす”そろっての五輪出場は感慨深かった。「(3人で)オリンピックを勝ち取れたのは自分にとって大きな意味がある。これが最初で最後になるかもしれない。後悔しないようにしたい」。信頼する仲間とともに迎えた、特別な大舞台だった。

 前回の北京大会は銀メダル。今は日本のエースと呼ばれる。それでも「チャレンジャー精神でいることが一番。攻撃が最大の防御。攻める姿勢は一番大事」。周りを気にしていた昨季から、自分に全集中にシフトした今季。殻を破った演技を披露した。

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