歌舞伎俳優の尾上菊之助（３８）が２日、都内で「團菊祭五月大歌舞伎」（５月２－２６日、歌舞伎座）の発表会見を開催。同公演の夜の部に行われる「勢獅子」で初お目見えとなる長男の寺嶋和史くん（２）も同席した。

　初お目見え時には２歳５カ月となる和史くん。菊之助は「（歌舞伎より）まだアンパンマンの方が好きですね」と笑いながら話したが、「舞台をいつも楽しんでいるようで…。好きなようなので、今のところ助かっています。私が出ている芝居を家で見るときは、足拍子をしながら食い入るように見てますね」と“サラブレッド”ぶりも明かした。

　会見に登場した和史くんは、無数のフラッシュを浴びて緊張ぎみ。菊之助に「何歳ですか？」と聞かれると、小声で「２歳」と答えた。「将来は何になりますか？」との問いには「とと（お父さん）」と、早くも音羽屋の跡取りらしい回答で報道陣を驚かせ、最後は「バイバイ」と手を振りながら舞台を後にした。

　舞台には菊之助の父・尾上菊五郎（７３）、義父の中村吉右衛門（７１）も出演。２人の人間国宝とともに初舞台を踏む和史くんに、菊之助は「まだ２歳ですので、舞台上でどのようなことができるか、まだ探っている段階ではあるんですが…。菊五郎も吉右衛門もまだまだ元気ではございますが、両祖父と一緒に初お目見えができればと思いまして」としみじみ話した。

　自身は４歳で初お目見えを行い、６歳で初舞台を踏んだ菊之助。自身の初お目見えと同じく親子３代の共演となるが、「その時の父の気持ちですとか、そういうのがだんだんわかってくるのではないでしょうかね…。自分のことよりも子どもの方が気になるというのがあるかもしれないですね」と幸せそうに笑った。

　昨年１１月には、今回の舞台でも共演する市川海老蔵（３８）の長男・堀越勸玄くん（２）が初お目見えを経験。「勸玄くんは舞台で、自分でお名前も言えたし、すごいなと感じてました。和史が何をできるかというのは、まだこれから探ってます」と振り返った菊之助は、「とにかく２５日間、元気で舞台に立ってくれればと思います」と我が子への思いを口にした。