「ラグビー・日本選手権、パナソニック４９－１５帝京大」（３１日、秩父宮ラグビー場）

　１９９６年度以来となる社会人王者と大学王者の“一発勝負”は、トップリーグ３連覇のパナソニックが大学７連覇の帝京大を退けた。２季ぶり５度目の日本選手権制覇となった。

　前半からパナソニックが実力を発揮した。開始早々の１分に北川智規が先制のトライ。５分にはＷＴＢ児玉健太郎がトライを奪った。継続してパスをつなぎ攻め切ってのものだった。

　その後はパナソニックにチャンスでのペナルティーが出たこと、帝京大が要所で執念の守備を見せたこともあり攻めあぐねたが、３３分に１５年Ｗ杯日本代表メンバーのＷＴＢ山田章仁が、右サイドで約２０メートルを突破。タックルを受けた後も立ち上がり再びパスを受けてインゴールに飛び込んだ。３本のゴールをすべてＳＯベリック・バーンズが決めて２１－３と点差をつけた。

　後半も１分にＳＨ内田啓介が中央を抜け出して、７分にＣＴＢ林泰基が中央の密集からのパスを受けてから３人を抜いて、それぞれトライ。バーンズがゴールを２本とも決めて３５－３とした。その後も着実にトライを重ねた。

　帝京大は後半１８分、ＨＯ堀越康介（２年）が中央左寄りを突破してトライを奪い、ゴールもＳＯ松田力也がゴールも決め一矢を報いた。試合終了直前にもＷＴＢ竹山晃暉（１年）が飛び込んだが、全体を通して見ると、ゲインを切っても、最終的にはパナソニックの守備に阻まれるシーンが多く、地力の差を見せつけられた。