「エンゼルス５－４ブルージェイズ」（７日、アナハイム）

　エンゼルスの菊池雄星投手は６回５安打１失点と好投したが、またも移籍後初勝利を逃した。８度目の先発で４度目のクオリティースタート（６回以上、自責点３以下）も、打線の援護はなし。ただチームは九回裏にサヨナラ勝ちを収めた。

　初回、１死から連打で一、二塁のピンチを背負ったが、スプリンガーを三ゴロ併殺打に仕留めて鮮やかにピンチを脱した。二回はいずれもフライアウトで三者凡退。三回も２死一、二塁のピンチを脱した。

　四回、五回はテンポを上げて三者凡退に仕留め、スコアボードにゼロを並べ続けた菊池。打線は直後、１死満塁と先制の絶好機を作った。しかしウォードが見逃し三振、ソレアは三ゴロに倒れ無得点。援護が無いまま迎えた六回、ゲレーロに右翼線二塁打を浴びると、サンタンデールに先制の中前適時打を浴びた。それでも２死二塁のピンチを切り抜け最少失点で抑えると、直後にモンカダが同点ソロ。黒星は消えたが、クオリティースタート達成でも勝ちがつかない展開だ。

　七回には２番手のデトマーズが炎上。１死も奪えず３安打３失点でＫＯされ、リードを広げられた。このイニングには失点にこそ直結しなかったが二塁・レンヒーフォがアウトカウントを間違えたような守備を犯し、八回の守備から途中交代となった。

　「ジ・アスレチック」のサム・ブラム記者は「どうやらアウトカウントを忘れていた模様で試合から退いたようだ。彼は最近、現場で意思決定に関するミスを何度か犯している」とツイート。他のエンゼルス番記者も懲罰交代の可能性を示唆しており、ア・リーグ西地区最下位に低迷するチーム状況を象徴するようなシーンとなってしまった。

　それでも九回、１死満塁からソレアが左翼線へ逆転サヨナラの３点二塁打を放ち、本拠地は沸き返った。菊池は８試合目の先発でまたも白星を逃したが、チームは連勝となった。