佐藤義則氏「球はメジャーで通用。ハマれば10勝できる」メジャー移籍の藤浪が成功するためのカギは
阪神・藤浪晋太郎投手(28)がポスティングシステムを利用し、米大リーグ、アスレチックスへの移籍が決まった。1年契約で年俸は昨季の4900万円から325万ドル(約4億2000万円)プラス出来高100万ドル(約1億2000万円)に大幅アップ。ダルビッシュ、田中将らを育てたことでも知られるデイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(68)は「球はメジャーで通用する。うまくハマれば10勝できる」と期待した。
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交渉期限が迫る中での契約合意。メジャー挑戦の夢がかなって本当に良かった。年俸も10倍ぐらいに跳ね上がったね。すごい金額だとは思うけど、でも、この額ってメジャーでは当たり前なんじゃないかな。野球に限らず、どんなスポーツでもアメリカは日本の5~10倍ぐらいお金が高いイメージがある。
昨年最下位だったアスレチックスっていうのも良かったんじゃないかな。強いチームっていうのはそれだけ投手陣もそろっているわけだから、そこに食い込んでいくのは大変だし、チャンスをもらっても結果を残せなければ、あっという間に居場所はなくなってしまう。しかし、戦力が手薄なアスレチックスならチャンスもそれなりにもらえるだろう。
アスレチックでは先発の4、5番手を期待されているようだね。アスレチックスとともに獲得に乗り出していた他球団は藤浪を中継ぎとして評価していたみたいだけど、先発として取ってくれるチームがあって良かった。彼の力なら中継ぎは十分にこなせると思う。しかし、先発となるとそうはいかない。自主トレ、キャンプから先発用の調整をしていかないと長いイニングは投げられないからだ。
ここ数年は救援にも回ったりしていたけど、元々は先発で実績を残してきた選手。直球は160キロ出るし、スプリットやカットボール、スライダーなどの変化球も素晴らしい。一つ一つの球を見れば、十分にメジャーで通用するレベルにある。うまくハマれば10勝ぐらい勝てるんじゃないか。それぐらいものは十分に持っている。
唯一の気がかりがコントロールだが、これも昨季の投球を見ていると、投球の際にクロスステップだった左足を真っすぐに踏み出すステップに替えるなどして、かなり制球面は改善されてきた。あとは気持ちの問題。四球を1つ2つ出しても動じることなく、自分のボールを信じて投げ切ることができるか。何度も言うけど、一つ一つの球は素晴らしいものを持っている。結果を恐れず、自信を持って投げてほしい。
配球面でいうと、やはりすっぽ抜けという不安は残るので、日本の時と同様、メジャーでも右打者には外角中心の組み立てになっていくと思う。ただ、向こうの選手はみんなリーチがあるから外一辺倒は狙われやすい。相手に的を絞らせないためにも、どのボールでカウントを稼ぎ、どのボールで勝負するのかを明確にイメージしながら、自分の持っているすべての球を駆使して抑えにいくことが大切になってくる。
開幕を先発ローテの一角で迎えたとして、最初の2、3試合をいい形で投げ切ることができれば波に乗っていけるんじゃないかな。しかし、ここで結果が出せない。しかも四球で走者を溜めてガツンと打たれるというような点の取られ方をしてしまうと、また阪神時代と同じような悪循環にはまり込んでしまう可能性もある。メジャーで成功を収めるためにも、まずは滑り出しでつまずかないように全力を尽くしてほしい。
