米大リーグ機構（ＭＬＢ）は１日（日本時間２日）、オールスター戦（１３日、デンバー）に先発出場する野手（ア・リーグ９人、ナ・リーグ８人）を決めるファン投票の結果を発表し、日本選手でただ一人ノミネートされていたエンゼルスの大谷翔平投手（２６）がア・リーグ指名打者部門で得票率６３％の圧倒的支持を集めて初めて選出された。

　日本選手がファン投票で先発メンバーに選ばれるのは、１０年のイチロー外野手（マリナーズ）以来、１１年ぶり。０３年の松井秀喜外野手（ヤンキース）、０８年の福留孝介外野手（カブス）を含め４人目となる。

　大谷は球団を通して　メジャー４年目の大谷はここまで９試合に投打同時出場するなど、二刀流選手として活躍。打ってはパワーと卓越した技術でメジャー単独トップの２８本塁打、同３位の６３打点を記録し、投手でありながら２冠を射程圏内にとらえている。持ち味の俊足でア・リーグ６位タイの１１盗塁もマークしている。

　投手としては１２登板で３勝１敗、防御率３・６０。勝ち星には恵まれていないが、１６０キロ台の快速球と宝刀スプリットで打者を圧倒。６０イニングで８３三振を奪っている。

　大谷は１次投票で約２００万票を集め、２位のマルティネス（レッドソックス）に１２０万票もの差をつけて上位３人による最終投票に進んだ。決戦投票の途中経過では６５％の得票率で他の２人を圧倒し、“当確ランプ”をともしていた。

　球宴前日に開催される人気イベント、ホームラン競争の出場も表明している大谷。４日（同５日）に選手間投票とコミッショナー事務局の選出による投手陣の出場者が発表され、真夏の祭典で史上初の投打同時出場にも注目が集まっている。

▽各リーグの選出は以下のとおり。（数字は得票率）

＜ア・リーグ＞

指名打者　大谷翔平（エンゼルス）６３％

捕手　サルバドール・ペレス（ロイヤルズ）６２％

一塁　ウラジミール・ゲレロ（ブルージェイズ）７５％

二塁　マーカス・セミエン（ブルージェイズ）５４％

三塁　ラファエル・ディバーズ（レッドソックス）６１％

遊撃　ザンダー・ボガーツ（レッドソックス）４２％

外野手

（１）マイク・トラウト（エンゼルス）１９％

（２）アーロン・ジャッジ（ヤンキース）１３％

（３）テオスカー・ヘルナンデス（ブルージェイズ）１２％

＜ナ・リーグ＞

捕手　バスター・ポージー（ジャイアンツ）５８％

一塁　フレディ・フリーマン（ブレーブス）４８％

二塁　アダム・フレージャー（パイレーツ）４７％

三塁　ノーラン・アレナド（カージナルス）４０％

遊撃　フェルナンド・タティス（パドレス）６４％

外野手

（１）ロナルド・アクーニャ（ブレーブス）２１％

（２）ニック・カステヤノス（レッズ）１８％

（３）ジェシー・ウィンカー（レッズ）１６％