イチロー先発試合4戦連続ノーヒット

 「ヤンキース4-3マリナーズ」(14日、ニューヨーク)

 ヤンキースのイチロー外野手(39)は14日(日本時間15日)、マリナーズ戦に「7番右翼」で出場し、4打数無安打。先発出場した試合では今季自己ワーストとなる4戦連続ノーヒットで打率を・246とした。

 二回は見逃し三振、1点を追う四回2死一、二塁の場面は空振り三振、2点を追う六回2死一、二塁の打席は中飛、1点リードの八回は投ゴロだった。

 1点を争う展開で巡ってきた好機を生かせなかった。昨季途中まで在籍した古巣マリナーズとの今季初対決。得点圏に走者を置いた2打席を含め、3打席でエース右腕、ヘルナンデスに封じられたイチローは悔しい思いを胸にしまい込み、穏やかな表情で話し続けた。

 走者を背負いながらも崩れなかった元同僚に「抜くところは抜いて、入れてくるところはきっちり入れてくるっていう印象はずっと変わらない」と感想。自身に投じられた11球を「いい球投げてますよ。(ボールを)よく動かしてる」と振り返った。

 四回の打席の2球目がこの日最速の94マイル(約151キロ)だったことを知らされると、松坂(インディアンス傘下3A)との対戦とひっかけて「(呼び方を)ダイスケ・ヘルナンデスに変えようかな」とジョークを飛ばしたイチロー。その一方で、メジャー屈指の好投手との個人的勝負には「そんな(ことを考える)余裕はないからね。(チームが)勝たなきゃしょうがない。それ(勝利)が一番の場所。なかなかそんなことも言ってられない」と本音も口にした。

 右腕骨折で開幕から戦列を離れていた主力外野手のグランダーソンがこの日、「4番・左翼」で復帰した。試合後は中堅手のガードナーとともに二塁後方で今季初の“勝利の儀式”を行ったイチローは「僕、大好きですね。性格的には彼も(ほかに)代わりがいないタイプかなって思います」とチーム1のナイスガイの復活を歓迎した。

 チームは逆転勝ちで貯金を今季最多の「11」に伸ばし、ア・リーグ東地区の首位を堅守した。しかし、自身は今季自己ワーストタイの4戦&16打席連続ノーヒット。結果がすべての世界。今日の悔しさが明日への糧となる。

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