令和の「京都の川床」は? 海外観光客にも人気、コロナ後はゆったり 歩道より5度涼しく

京都の夏の風物詩といえば、川の上で涼やかに食事を楽しめる「納涼床」。なかでも、京都市北東部に位置する京の奥座敷・貴船での川床は、街中より体感温度が低いといわれ、水面近くの席が魅力だ。都会の喧噪から離れ、緑や水に包まれた非日常空間で川魚などの会席料理を堪能できる。

■ 国内客のリピーターも、コロナ禍以降は席がゆったり昨今は海外観光客の多い京都だが、貴船エリアは国内客のリピーターも多く、特に週末は多くの人が訪れる。夏季3カ月限定で営業する「鳥居茶屋 真々庵」(京都市左京区)の女将・小西陽子さんは、「コロナ禍以降は団体ツアーのお客さんが減り、席の間隔を広めにとるようになったので、ゆったり楽しめると喜んでもらえますね」と話す。

平日の午後にかけては海外客も増える傾向で、料理を気軽に楽しみたい飛び込み客ほか、インドネシアから「友人に勧められて」とわざわざ訪れた客もいたとか。小西さんは「日本料理の食べ方が分からない方が多いので、あゆの骨抜きをしてあげることも」と臨機応変に対応しているそう。

自然の中での営業だからこそ、増水での水面高さに留意したり、雨天後は天井や川床の雫取りに時間がかかる苦労も。だからこそ、「ここの川床は上の歩道より5度くらい涼しいんですよ。それに、貴船川の川床は滝や川幅など、場所ごとに異なる景色を楽しめるのも魅力ですね」と、天然クーラーのような涼空間を活かし、昭和期から親しまれている川床を守り続けている。

■ 川の真上の特等席、木漏れ日が心地よい空間「鳥居茶屋 真々庵」は、懐石料理の名店が営む川床。歩道から店のある川辺への階段を下りると、一気にひんやり感がアップ。貴船川上に床机が広がり、まさに川の真上の特等席で屋外ながら、竹と葦簀(よしず)の天然屋根や頭上の青紅葉による日陰と木漏れ日が心地よい空間だ。

清流のせせらぎなど五感で「涼」を愛でながらいただく会席料理は、一品ずつ提供される、細やかなおもてなし。京料理が満載の「会席料理・松」(1万5180円)は胡麻豆腐の先附から始まり、鱧などのお造り、野菜と魚の炊き合わせ、鰻の八幡巻きや鶏肝の松風入り重ね箱、温物(和牛の山椒鍋)、素麺、ご飯など、旬食材を贅沢に楽しめる。

さらに、清流を泳ぐ様を塩で表現した「盆景」でのあゆの塩焼きなど美しい逸品が目を引き、なかでもメロンの器で提供される箸休め「メロン釜」は創業時からの人気メニュー。鶏ガラスープに白玉、白バイ貝、なめこが入り、周りのメロン果肉をすくえば、料理とデザートを一度に味わったような爽快気分に(料理内容は時期により異なる)。

川床が空いている場合のみ提供が可能な「川蛍弁当」(4400円・11~15時限定)も。飛び込み客や観光客からも好評だという。「鳥居茶屋 真々庵」今期営業は9月15日まで、時間は11時~20時30分(最終入店は18時まで)、事前予約がベター(料理内容は時期により異なる、雨天時は別館内での提供。支払いは現金のみ)。

京都市内ながら緑と水に囲まれ、日常を離れた癒やし旅気分になれる貴船エリアの川床。今までもこれからも、夏しか体験できない古都ならではの贅沢なひと時だ。

取材・文/塩屋薫 写真/Lmaga.jp編集部

(Lmaga.jp)

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