大阪のミニシアター「テアトル梅田」、9月末での閉館を発表

大阪のインディペンデント系映画館「テアトル梅田」(大阪市北区)が7月19日、公式サイトとSNSで閉館を発表。32年間の歴史に幕を閉じる。

1990年のオープン以来、関西のミニシアター文化の牽引役として、エンタメ作品からアート作品まで、世界中の良質な作品を数多く上映してきた同映画館。映画ファンから注目を集める新進気鋭の監督作品から、スタッフが独自の視点と発掘力で打ち出した特集上映まで、興行収入とはまた違った指針をもって映画界に貢献してきた。

ミニシアターでの上映から話題となったケースも少なくなく、近年では窪塚洋介・ARATA(井浦新)・中村獅童らが出演した『ピンポン』(2002年)や、女優・安藤サクラが日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞に輝いた『100円の恋』(2014年)、さらには日本中で社会現象にもなった上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』(2017年)も、ミニシアター発信の映画であった。

この一報にSNSでは、「正直ショックすぎて言葉も無い」「えー!!9月なんてすぐやん!!」「テアトル梅田で過ごした時間は自分の中でもかけがえのない大切な思い出です」「今まで素晴らしい映画を上映いただきありがとうございました」といった惜しむ声と感謝の思いが次々と寄せられている。

閉館の9月30日まで、同映画館ではさまざまな作品、特集上映を実施予定。『恋する惑星』や『ブエノスアイレス』といった名作で知られる香港の名匠ウォン・カーウァイ監督の4Kレストア上映、『大阪アジアン映画祭』でも注目を集めた安川有果監督の『あなたに、私の左側にいてほしい』などが控えている。

(Lmaga.jp)

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