宝塚娘役として徹底していた妃海風、今は「生身の私から出る何かを」

高い実力を誇る星組トップ娘役として活躍し、2016年に宝塚歌劇団を退団後も舞台やコンサートに出演する妃海風(ひなみ・ふう)。カルト的人気のミュージカル『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』でヒロインを演じる彼女が12月26日、大阪市内でおこなわれた取材会に出席した。

人喰い植物が地球征服をねらう60年代のB級ホラー映画を、巨匠アラン・メンケンの音楽でミュージカル化した本作。妃海は1986年誕生の映画版も幼い頃に観て、楽曲が耳に残っていたという。「物語はハチャメチャだけど、ホロッと泣けるぐらい曲がいいですよね! 普段からおもしろいことが好きなので、こういうブラックなB級映画の世界観の作品に出演できるのがうれしいです」と明るく話す。

ヒロインのオードリー役は井上小百合とのWキャスト、彼女に恋する気弱な花屋のシーモア役も、鈴木拡樹と三浦宏規とのWキャストとなる。「私自身Wキャストは初めて。以前、朗読劇のお稽古で相手役が代わると、感情の入り方も違い自分でもびっくりしました。どんな感覚になるのかな・・・」と、新たな挑戦を楽しみにしている。

オードリー役については、「全力で生きているからこそチャーミングに見える」と分析。彼女自身、常に全身全霊、現役時代は長年憧れ続けた宝塚の娘役として、「部屋のカーテンは全部ピンク色に変えて、洋服も好きな黒や紫ではなくフリルのあるものを、など私生活から徹底していました」と打ち明ける。

また、「お喋り好きな自分」も娘役のイメージを保つためにセーブしていたが、今は「ありのままに接したほうが、みなさんと深くつながれるんだと気付きました」と笑う。「こういう取材もめちゃくちゃ楽しいんです。関西弁で(普段の)低い声で話すのも! より生身の私から出る何か、その場で生まれる何かを大切にしていきたいです」。

妃海の宝塚退団後初の大型ミュージカルとなる本作は、東京、山形、愛知、静岡での公演を経て、2020年4月20日に「新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)で大阪公演が開幕。チケットはS席12000円ほか、1月25日発売。

取材・文・写真/小野寺亜紀

(Lmaga.jp)

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