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篠山紀信、坂田藤十郎と片岡仁左衛門が競演する京都初個展「歌舞伎」を語る

篠山紀信。背後の作品は『仮名手本忠臣蔵 道行旅路の嫁入(かなでほんちゅうしんぐら みちゆきたびじのよめいり)』戸無瀬(坂田藤十郎)、小浪(中村壱太郎) 2017年
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日本を代表する写真家・篠山紀信が、京都では初となる個展を開催。「歌舞伎」をテーマにした展覧会初日(12日)を前におこなわれた記者会見で、篠山が本展について語った。

「京都の南座が昨年11月にリニューアルオープンした時、僕は歌舞伎公演の取材をしていて、そこにこの展覧会の話が舞い込んできた。だったらテーマは歌舞伎だ、役者は京都にゆかりのある藤十郎さんと仁左衛門さんにしよう。そんな感じで本展が決まっていきました」。

会場は藤十郎の部屋と仁左衛門の部屋に分かれており、それぞれ22点の作品が展示されている(計44点)。舞台の本番が見事に切り取られていて、2人のしぐさや表情、 芸風の違いを見くらべることができて興味深い。

「僕が撮る歌舞伎の写真は、型が決まったところを狙うんじゃない。役者がワーッと乗ってきた時の感情の発露みたいなものをギュッと捕まえた時に『これはいい写真だな』と思うんです。そんな時は本当にその人と気持ちが通じて、舞台の上で一心同体になった気分です」と篠山は話す。

また、本展は会場構成も独特だ。通常の写真展はフレーム入りの写真が横一列に並ぶことが多いが、本展では大小様々なプリントがインスタレーションとして配置されている。壁面の色も白ではなく、藤十郎の部屋は藤色、仁左衛門の部屋は緑色だ。これはそれぞれの一門(山城屋と松島屋)の裃の色からとっている。

「展覧会というのは贅沢なもので、お客さんが自分の家から会場までお金を払って来てくれる。だから、展覧会は鑑賞するよりも体感するものであってほしい。そういうライブ感こそ僕が展覧会をやる意味だと思う。ただ写真を見るだけじゃない、ここに来なきゃ分からない何かがありますから、それを感じて欲しい」と篠山は語った。展覧会の期間は5月6日まで、料金は一般900円。

取材・写真/小吹隆文(美術ライター)


(エルマガジン)

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