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「音楽やファッションも」藤田貴大の舞台

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演劇界の芥川賞「岸田國士戯曲賞」を26歳で受賞し、小説家・川上未映子やバンド・クラムボンなど、他ジャンルの表現者とのコラボでも話題を呼んでいる演劇団体「マームとジプシー」の藤田貴大。現在全国ツアーを行っている彼が、ツアー最終地となる伊丹公演を前に、大阪で会見をおこなった。

マームの世界の特徴は「記憶」と「リフレイン」。藤田自身の子どもの頃の記憶を元にした物語を、映像を何度も巻き戻し再生するように、同じ台詞と動作を随所で繰り返しながら見せていく。それは自分の遠い記憶を「こうだったかな? それともああだったかな?」と探っている、その脳内の動きをビジュアル化したような面白さがある。

藤田は、「稽古などで演技を繰り返すたびに良くなっていく、舞台の俳優たちの姿を観客にも見せたくなって始めました。再生ボタンを押せば(演技を)リピートできる映像とは違う、演劇にしかできない繰り返しだと思います。1度目と3度目で、全然(俳優の)感情の出方が違うということを観察してもらえたら」と話す。

今回は、戯曲賞受賞作品に別作品を加えて再編集した『ΛΛΛ(ラムダラムダラムダ)かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと──』と、一度演劇活動を辞めた女優の体験を元にした『あっこのはなし』の2本を上演。前者は藤田の取り壊された実家をめぐる典型的な「記憶」の話だが、後者は30代となった自分たちの「今」を描いた新機軸となる。

藤田はこの2作品について「『ΛΛΛ』は山田洋次みたいだし、『あっこ』も『東京タラレバ娘』のような話(笑)。ストーリーではなく、音楽やファッション(衣裳)の方に興味を持って観に来てもいい。いろんなジャンルとやれることが演劇の強みだし、それによって自分の言葉も強めていきたい」と、演劇ファン以外の来場も期待していた。

伊丹公演は9月13日(『あっこ』)、16・17日(『ΛΛΛ』)で、いずれも「アイホール」(兵庫県伊丹市)にて。チケットは現在発売中。

取材・文・写真(人物)/吉永美和子


(エルマガジン)

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