奈良のレトロ刑務所、最後の見学会

レンガ造りの外観で『美しい刑務所』として知られる「奈良少年刑務所」(奈良市般若寺町)。建物の老朽化のため、今年3月に刑務所の役目を終えたこちらで、最後の見学会が開催される。

旧「奈良監獄」として、今年2月に国の重要文化財に指定された同施設。欧米に向け不平等条約を改正しようとした政府の国家プロジェクトとして明治時代に建てられた旧五大監獄の1つだ。当時、最新鋭だった西洋式監獄はロマネスク調の建築が特徴で、現在も当時の姿をそのまま残す。

本見学会の窓口を務めるNPO法人「J-heritage」の前畑洋平さんは、「明治建築の中で響く話し声や足音、レンガの質感、つい最近まで受刑者がいた空気など、視覚だけでなく五感を使って過去へ旅してほしい」とコメント。これまで毎年『奈良矯正展』の開催時に見学会がおこなわれていたが、今回はこれまで入ることのできなかった受刑者たちの生活エリアも見ることができ、施設内の写真撮影も可能となる。

今後は民間事業者の手で観光施設などに生まれ変わる予定。まもなく改修が開始され民間に引き渡されるため、刑事施設としては最後の見学会となる見込みだ。開催は7月15日、料金は無料で、定員は100名。6月10日までJ-heritage公式サイトにて応募を受け付けており、応募者多数の場合は抽選となる。

文/合楽仁美

(Lmaga.jp)

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