大阪桐蔭散る…高山、腰に不安あった
「選抜高校野球・2回戦 木更津総合4-1大阪桐蔭」(26日、甲子園球場)
狂った歯車は最後まで戻らなかった。大会直前、大阪桐蔭・高山優希投手(3年)を襲った腰の不安-。西谷浩一監督(46)は「それ(腰の状態)も含めて、この春はいいコンディションに持って行ってやれなかった」と悔やむ。
それが現実となって表れたのが1点リードの三回。犠打と四球を挟んで5連打を浴び、一挙4点を失った。ことごとく直球を捉えられ「詰まらせたけど、最後の押し込みが足りなかった。ボールの強さがなかった」と高山。投げられない状態ではなかったが、無意識に体がセーブしたことで今大会の最速は145キロにとどまった。
1回戦の土佐戦も変化球主体で相手をかわし続けた左腕。状態は最速150キロを計測した昨秋にはほど遠く、「ボールは悪くなかったけど、コンディションはそんなに良くなかった」と言う。
指揮官は7回100球での降板を決断。勝負どころで力を発揮できず「悔しさしかない」と高山は唇を震わせた。未完成の左腕は必ず、万全の状態で夏の聖地に戻ってくる。