琴平が初の四国大会でセンバツ組撃破へ

 琴平が香川県2位で春季四国地区高校野球大会(3~5日、徳島・オロナミンC球場ほか)に初出場する。甲子園出場経験がなく、県大会でも初戦敗退が多かった公立校が、2010年に就任した青野靖監督(46)の熱血指導で成長。今春は藤井学園寒川、丸亀など有力校を次々に破り県大会準優勝。地域貢献にも積極的なナインは、熱心に応援してくれる“こんぴらさんの町”へ、初出場初勝利のプレゼントを狙っている。

 祭りや歌舞伎でにぎわう“こんぴらさんの町”が、この春は地元球児の快進撃に沸いた。琴平が県大会で42年ぶりに決勝進出。尽誠学園に敗れ頂点は逃したが、初出場の四国大会でも大暴れを狙っている。

 「冬の練習の成果が出た。甲子園を狙える力がついたんだと、選手たちは自信になったと思う」と青野監督。10‐0で初戦突破すると、3回戦で藤井学園寒川、準々決勝で丸亀と優勝候補を撃破。準決勝もエース・篠原涼矢投手(2年)の粘り強い投球で多度津を下し、四国切符を手にした。

 03年から夏の県大会で7年連続初戦敗退を喫するなど、長く“弱小校”だった琴平。青野監督が10年に就任してから、急速にチーム強化が進んだ。

 今年は打ち勝つ野球を標ぼう。「より強く、より速く、より遠くへ」をテーマに打撃向上に取り組んだ。昨年末の高知・室戸合宿では3日間で計78キロを走破。徹底的な体力強化に加え、いすに座って行うティー打撃などユニークな練習方法を取り入れ、ナインは鋭いスイングを身につけた。

 “切り込み隊長”の嵯峨山大稀遊撃手(3年)は、県大会24打数14安打で打率・583。「打球が飛ぶようになり、ミート力も上がった」と安打量産で打線をけん引した。

 普段、琴平ナインは学校から金刀比羅宮までをランニングコースにする。地元の人々から「頑張れ!!」と声をかけられながら、本宮まで785段の石段を駆け上がる。神藤翔太主将(3年)は「応援してくれる地元の人々に恩返しがしたい」と誓う。

 済美、高知、鳴門の“センバツ組”撃破ももくろむ初陣の舞台。熱い声援を味方に旋風を巻き起こす。

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