広陵、安楽攻略じゃ!元エース有原助言

 第5日第1試合(26日)で、広陵が今大会屈指の152キロ右腕・安楽智大投手(2年)擁する済美と対戦する。25日は豊中市の豊中ローズ球場で調整。第82回大会で4強入りに導いた元エース早大・有原航平投手(早大3年)が、チームを激励に訪れた。ナインは中井哲之監督(50)を通じて、有原から安楽攻略のヒントを授かった。先輩の助言を胸に、安楽を打ち崩す。

 かつて広陵をセンバツ4強に導いた有原の前に、ナインは緊張しきり。グラウンドではあいさつや短い言葉しか交わせなかった。それでも中井監督を通じ、元エース右腕から安楽攻略に向け参考となる言葉を聞いた。

 中井監督は宿舎に戻る前に有原と話し、マウンドでの心理状態を聞いた。「簡単に2ストライクに追い込めばすんなりと投げられる。でも、逆に粘られるとすごく投げにくい。ファウルなどで粘っていけば(狙い球を)絞りやすくなると思う」(有原)。指揮官は練習後のミーティングで選手にその言葉を伝えた。

 有原は安楽と同じく約150キロの直球が武器の右腕。剛速球を軸とした投球を組み立てる投手の心理状態を聞けたことは、選手にとって大きな収穫だった。

 済美との対戦が決まって以降、相手投手が嫌がることを選手間で話し合ってきた。熊谷主将は「あらためて粘ることが大事だと思った。いろいろ考えて打席に立ちたい」と力を込めた。

 この日も安楽対策として、打撃投手にマウンドよりも約3メートル前から投げさせる打撃練習を行った。「自分たちのときよりも振れている。普段通りの力を出せば結果はついてくると思う」と有原。後輩の力強いスイングに太鼓判を押した。

 安楽を打ち崩さなければ勝利はない。「思い切り戦って勝ちたい」と熊谷主将。有原の言葉を胸に刻み、3年ぶりのセンバツ白星をつかみ取る。

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