【宝塚記念】パンサラッサ 魅せる逃魂で国内G1初制覇目指す 世界の逃走劇再び!?

 手入れを受けるパンサラッサ(撮影・石湯恒介)
 担当の池田厩務員のキャップには『逃』の文字が見える(撮影・石湯恒介)
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 「宝塚記念・G1」(26日、阪神)

 相手がどうであれ、やることはただ一つ。国内G1初制覇を目指すパンサラッサ陣営に迷いはない。池田厩務員のブルーのキャップには“逃”の1文字。「二千は克服しているから、あと1Fが鍵。それだけ。先生とも話したけど、変に小細工するよりも(ハナに)行った方がいい。それがこの馬の持ち味なんでね」。21年の有馬記念13着以来、2度目のグランプリも自分のスタイルを貫く。

 ファン投票は15位。競馬の酸いも甘いも知り尽くすベテランは、“ファン目線”も大切にする。「逃げ馬の個性派って、ツインターボやサイレンススズカ以来、久しぶりじゃない?スローペースの競馬ばかりでは面白くないでしょう。相手に脚を使わせるような競馬をしたいし、その下準備はしっかりできたと思う」。得意の消耗戦に持ち込み、肉を切らせて骨を断つ構えだ。

 枠順は6枠11番に決定。「1角までに525メートルもあるからね。スタートセンスが抜群だし、特に心配はしていない」と意に介さないが、11番は過去10年でオルフェーヴル(12年)やゴールドシップ(14年)、サトノクラウン(17年)がVをつかんだラッキーナンバー。この枠なら文句なしだ。

 準備は万端。あとは盟友・吉田豊にバトンをつなぐだけだ。「この馬が参戦することで、競馬が盛り上がるんじゃない?これでタレたら、次は距離適性の合ったところを使えばいい。戦いはこれで終わりじゃない。でも、この舞台で何とかファンの期待に応えたいな」。ベテランの熱い思いを乗せて、ラスト1Fを克服してみせる。

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