【チューリップ賞】エリザベスタワー1着同着 モタれながら猛然追い込み重賞初制覇

 「チューリップ賞・G2」(6日、阪神)

 桜花賞トライアルの第1弾は、1番人気メイケイエールと3番人気エリザベスタワーによる壮絶なたたき合いの末、19年フィリーズR以来となる1着同着(重賞では通算11度目)となった。メイケイエールの鞍上・武豊は、自身の記録を更新する35年連続JRA重賞制覇。なお、3着ストゥーティまでに桜花賞の優先出走権が与えられる。

 デビュー戦で見せた勝ちっぷりは本物だった。キングマン産駒のエリザベスタワーが、重賞初Vで桜花賞への切符を手に入れた。

 行きたがるのをなだめながら、道中は5番手を追走。3角過ぎに内へ潜り込むと、直線は先に抜け出したメイケイエールを目がけてスパート。左にモタれるのを必死に矯正しながら猛然と追い込み、メイケイエールとピッタリ並んだところがゴールだった。

 長い写真判定の末、ターフビジョンには1着同着の表示。ただ、うれしい重賞初制覇にも川田は「直線に向いた雰囲気は良かったですが、追いだすと外に流れながらになり、前に進まないところがありました」と改善点を挙げた。「素質は高いですが、コントロールが難しいので、精神面がより成長してくれれば」。手放しで喜ばないのは、この先を見据えているからこそだ。

 本番へはあと1カ月。課題解消へ残された時間は決して多くはないが、桜冠を目指すニューヒロインは歩みを止めない。

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