高橋博師が今週の競馬を最後に勇退 次なるチャレンジに意欲も

 20日付で勇退する高橋義博調教師(69)=美浦=は、今週の競馬がラストとなる。大学で牛を学び、卒業後はアルゼンチンへ。現地では厩務員として働いたこともある異色の経歴を持つ。帰国後は競馬に関する仕事も含めて転々としたが、28歳で調教助手としてトレセンに入り、47歳で調教師試験に合格した。髪の毛を後ろで束ねた、ちょんまげスタイルがトレードマークだ。

 「私みたいなのが、よくここまでやってこられましたよ」と約22年のトレーナー生活を振り返る。10年中山大障害をバシケーンで制しG1トレーナーにもなった。「最初は障害の下手な馬でね」と障害入り23戦目で頂点に立った愛馬を懐かしむ。当時は「G1を勝ったら、(ちょんまげの)断髪式をするよって言ってたら、まさか勝つとはね。スポーツ紙さんにも大きく載せてもらったよ」と笑った。

 ラスト週は3頭を送り出す予定。勇退後は趣味のキックボクシングや、陸上のマスターズ大会などに参加することが目標だ。「まだ体は大丈夫ですから」と次なるチャレンジに意欲を見せた。(デイリースポーツ・村上英明)

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