イ・ソンギュンさんの薬物使用疑惑に関する警察の捜査情報流出問題、別の警察署が経緯を調査へ

 映画「パラサイト 半地下の家族」やドラマ「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」など、数多くの名作に出演した俳優のイ・ソンギュンさんが23年12月27日、自らこの世を去り韓国芸能界に激震が走った。

 イ・ソンギュンさんは23年10月に薬物使用が疑われ、尿による簡易検査および毛髪・爪などを含む体毛全ての検査結果で“陰性判定”が出たにもかかわらず、警察から3回にもおよぶ取り調べが行われた。そして同年12月27日、妻であり女優のチョン・ヘジンから「夫が遺書のようなメモを残して家を出て行った」と警察に通報があり、同日に遺体で発見された。

 年が明けた24年1月12日、映画界の巨匠ポン・ジュノ監督をはじめ2000人以上の映画人が賛同したとされる、捜査機関の人権侵害防止を骨子とした通称「イ・ソンギュン防止法」制定のための動きを本格化。そして「故イ・ソンギュンの死と向き合う文化芸術人の要求」の声明文を発表した。

 代表してポン・ジュノ監督がこれを読み上げ「故人の捜査に関して、内部情報が最初に漏えいした時点から彼が極端的選択に至るまでの間、警察の捜査保安に一点の問題もなかったか、徹底した真相解明を求める」「故人が精密鑑定で薬物陰性判定を受けた後、KBSの報道には多数の捜査内容が含まれていた。どのような経緯でこれが提供されたのか、詳しく明らかにしなければならない」と付け加え、今後同様の犠牲者が出ないよう措置を取ってほしいと訴えている。

 それから6日後の18日、京畿(キョンギ)南部警察庁 反腐敗・経済犯罪捜査隊は「イ・ソンギュンさんの該当事件を担当した仁川(インチョン)警察からの依頼により、捜査に入った」ことを明らかに。

 韓国メディアのwikitreeによると、薬物使用を疑われ捜査を受けた故人に対し、警察が捜査情報を流出した経緯などを再調査するという。仁川警察が、直接内部情報の流出経緯を調査すれば、公平性が保たれるのは困難だと懸念されたことから、同警察が15日「捜査情報流出経緯を調査してほしい」と隣接した地方警察庁である京畿南部庁に、捜査依頼を行っていた。

(よろず~ニュース・椎 美雪)

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